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アシックス 2017年12月期 第2四半期 連結決算
欧米が不振で、減収減益に

update: 2017/08/07

アシックス 2017年12月期 第2四半期 財務諸表(表1)

アシックス 2017年12月期
第2四半期 財務諸表(表1)

アシックスの2017年12月期 第2四半期 連結決算は、アジア・オセアニア地域が健闘したが、収益の柱である欧米地域が苦戦し、減収減益に至った。経常段階では、為替差益の発生で増益に転じた。

アジア地域が全般的に好調

連結売上高は2,037億3,500万円(3.3%減)と減収した。円高による為替の影響で、17 億ほど額が押し下げられた。売上高総利益率は、直営やECの比率が増え、卸が減ったことによる影響で、1.8ポイント増加し46.4%に改善した。販管費率の増加は、直営・ECが増えたことや本社機能への投資増などが影響した(表1を参照)。

セグメント別の売上高は、米州が556億5,600万円(6.1%減、為替の影響を除くと5.9%減)と苦戦したが、営業利益は35億4,800万円(394.9%増、同396.2%増)と増益になった。米国のランニングシューズ(4%減)、ライフスタイルシューズの低調(「オニツカタイガー」「アシックスタイガー」がともに減収)が影響した。ブラジルではランニングシューズが堅調で、現地通貨レアルベースでは、3.9%増だった。欧州(EMEA)は501億7,700万円(10.0%減、同7.7%減)と苦戦した。営業利益も35億9,500万円(40.0%減)と減り、減収減益に至った。ランニングシューズが低調だった。

アシックス 2017年12月期 第2四半期 部門別売上高(表2)

アシックス 2017年12月期
第2四半期 部門別売上高(表2)

オセアニア・東南アジアは144億5,400万円(15.5%増、同13.7%増)、営業利益が23億8,300万円(6.7%増、同13.7%増)で、増収増益を達成した。東アジアは250億9,800万円(10.8%増、同12.4%増)、営業利益が42億1,700万円(5.1%増、同8.9%増)と増収増益だった。Chinaが40%増と好調だったほか、Koreaは90店強の店舗をスクラップした影響があり、18%減と苦戦した。

日本事業は、売上高が638億7,400万円(2.9%減)、営業利益が44億6,300万円(14.1%減)で減収減益だった。ランニングシューズが10%増と好調だったほか、ウオーキング・ワーキングシューズも堅調だった。一方、ウエア類が低調だった。

財務面で、大きな懸念材料はない。利益剰余金も積み増しされている。商品回転率が0.1ポイント減少した。資本回転率が下がっている。通期の業績見通しに変更はない。連結売上高4,200億円(5.2%増)、営業利益220億円(13.6%減)を計画している。