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UNDER ARMOUR,Inc. 2016年12月期 本決算
伸び幅が鈍化するも増収増益、過去最高の収益を達成

update: 2017/02/13

アンダーアーマー、2016年12月期 財務諸表(表1)

アンダーアーマー、2016年12月期
財務諸表(表1)

米国・UNDER ARMOUR,Inc.(アンダーアーマー社)の2016年12月期(2016年度)の本決算は、伸び幅が鈍化するも増収増益となり、過去最高の収益を達成した。主力のNorth America(北米)地域が好調だったほか、部門別ではFootwear(シューズ)が大きく貢献した。アプリケーションを活用したConnected Fitness事業は増収を達成したほか、損失幅が縮小した。

Footwearが急成長

アンダーアーマー社の2016年度の連結売上高は、48億2,800万米ドル(約5,600億4,800万円、12月末時点の為替レート1ドル=116円で換算)で、21.8%増(為替変動を除くと23%増)と2ケタの伸びだった。内、Wholesale(卸)の売上高は31億米ドル(約3,596億円、同)、19%増。Connected Fitness事業に象徴される昨今の強化分野であるDTC(Direct-to-consumer)の売上高は27%増の15億米ドル(約1,740億円、同)に達した。売り上げに占める比率は31%(1ポイント増)と増加した。

アンダーアーマー、2016年12月期 部門別売上高(表2)

アンダーアーマー、2016年12月期
部門別売上高(表2)

売上高総利益率(粗利率)が1.6ポイント減少し46.5%になった影響で、売り上げに占める利益の比率が低下した。営業利益は4億2,000万米ドル(約487億2,000万円、同)、2.9%増と増益だった。税引前利益は3億9,100万米ドル(約453億5,600万円、同)、1.3%増。(表1を参照)。

売上増に貢献したのは、主力の北米地域のほか、商品別では強化アイテムの1つであるシューズが大幅に増加した。北米の売上高は40億800万米ドル(約4,649億2,800万円、同)、16.0%増と2ケタの伸びだったが、セグメント利益は4億1,100万米ドル(約476億7,600万円、同)、10.7%減と減少した(表2を参照)。

財務面では、効率性指標がほぼ前年比並みの数値だった。流動性指標はやや低下傾向が見られる。売上高純金利負担率がやや増加している。D/Eレシオは横ばいだった。積極的な投資もあり、粗利率の低下したことで全体的に収益性が低下した。

通期では、連結売上高で約6,200億円近い数値目標を掲げている。営業利益は、急速なトップラインの成長に伴う戦略的な投資もあり、3億2,000万米ドル(23.8%減)に留まる見通しだ。