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スポーツ上場メーカー、2017年3月期 第3四半期 まとめ
海外市場の苦戦で伸び悩む企業増える

update: 2017/02/10

上場スポーツメーカー、2017年3月期 第3四半期 一覧

上場スポーツメーカー、2017年3月期
第3四半期 一覧

決算期が3月期の国内スポーツ上場メーカー6社の第3四半期決算が出揃った。為替変動の影響もあり、海外市場の不振の影響で業績が伸び悩んだ企業が見られた一方で、コア事業を活かして健闘した企業もあった。

国内主体のゴールドウインが健闘

対象企業は美津濃(ミズノ)、デサント、ゴールドウイン、ヨネックス、グローブライド、ゼットの6社(順不同)。増収増益を達成したのは、ゴールドウインとヨネックスの2社のみ。ゼットは前年同期比に営業損失を計上していたが、黒字回復した。減収減益だったのはデサントとグローブライド。ミズノは海外事業の苦戦で営業損失を計上するに至った(別表参照)。

ミズノは国内事業が堅調だったが、北米のランニングビジネスや世界的なゴルフ品の不振、英国のポンド下落による損失発生などが足を引っ張り、減収・損失計上となった。国内はスポーツ関連施設事業やライフスタイル関連事業が好調だった。競技系商材も総じて堅調な推移だった。

デサントは国内のアスレチックが健闘し増収を達成した。海外はデサントコリアを中心に為替の影響を受け、減収に至った。「デサント」ブランドが引き続き好調を維持しており、けん引役になっている。売上比率でも主力ブランドに育ってきた。

ゴールドウインは主力のアウトドア事業が好調に推移した。通期見通しも上方修正している。「ザ・ノース・フェイス」「ヘリー・ハンセン」をはじめ、アスレチック系の「カンタベリー」「ブラック&ホワイト」なども堅調な推移だった。「エレッセ」「スピード」が苦戦傾向にあったが、「チャンピオン」の撤退による減収分を現有戦力でカバーすることができた。

ヨネックスは現地法人化した中国ビジネスの後押しにより、堅調な推移だった。主力の国内事業は微減収増益と堅調な推移だった。ゼットは増収、黒字回復。主力の卸部門の増収が貢献したが、経費削減効果も大きく、利益を確保するに至った。