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④ゴールドウイン
過去5年で業容が拡大、収益性も向上

update: 2017/01/18

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ゴールドウイン、2016年3月期 財務諸表

ゴールドウイン、2016年3月期
財務諸表

決算比較分析の連載4回目は、ゴールドウインだ。前回までと同様に、2011年3月期および2016年3月期の財務数値を基に比較・対照している。数年来、収益性が格段に向上している同社の財務指標の推移がよく分かる。

売上規模は40%増、利益は5倍に

2011年3月期の連結売上高は423億円だったが、2016年3月期には597億円と約40%増加している。営業利益は6億円から31億円とおよそ5倍に増加した(表1、2を参照)。売上高総利益率(粗利率)が約3ポイント増加している。

ゴールドウイン、2011年3月期 財務諸表

ゴールドウイン、2011年3月期
財務諸表

その間、財務指標も改善した。自己資本比率は37%から51%へ増加したほか、D/Eレシオが0.5倍から0.3倍へ改善している。売上高純金利負担率も改善されている。また、販管費率が低下し、商品回転率が改善した。業容を拡大しつつも、着実に財務体質を改善してきたことがうかがえる。

主力のアウトドアビジネスがそのけん引役になっている。11年3月期のアウトドアビジネスの売上高は195億円だったが、16年3月期には341億円と大幅に拡大した。主力ブランドの「ザ・ノース・フェイス」を中心に、関連ブランドの健闘が大きい。アスレチックビジネスも139億円から194億円に拡大。アウトドアビジネスに比べると伸び率は低いが、「チャンピオン」ブランドの展開終了などのマイナス要因の影響を最小限に止めている。