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スポーツ主要5社 2016年12月期 第2四半期(下)
世界第3位の足場を固めつつあるアンダーアーマー

update: 2016/08/30

スポーツ主要5社、2016年12月期 第2四半期 財務諸表

スポーツ主要5社、2016年12月期
第2四半期 財務諸表

国内外の主要スポーツ5社の2016年12月期第2四半期の連結決算。ダンロップスポーツ、アディダス、プーマの3社が増益を達成した。基本はフットウエア、アパレル、エキップメントの3本柱だが、アシックスはフットウエア、アンダーアーマーはアパレルを主力にするなど、各社で構成比は異なっている。

経費減で増益を確保したプーマ

プーマは経費の削減により増益を達成した。売上高総利益率(粗利率)は0.6ポイント減少している(別表参照)。主力の「EMEA」(欧州・中東・アフリカ)が2ケタ増と好調だったほか、アイテム別では「アパレル」が8.5%増(現地通貨ベースで13.0%増)と好調だった。日本ディビジョンが含まれる「Asia/Pacific」(アジア・太平洋)も9.4%増(同10.8%増)と好調に推移した。

ダンロップスポーツは経費減が進み、減収だったが増益を達成した。粗利率が1.8ポイント増と改善したことも、後押しになった。その結果、各利益も大幅に改善している。けん引役になったのはやはり、昨秋にデビューした9代目のゴルフクラブ「ゼクシオ ナイン」だ。ゴルフクラブ全体ではマイナスだったが、為替の影響を除くと増収になる。

スポーツメーカーにおける売上規模ランキングにおいて、世界第3位の足場を固めつつあるのがアンダーアーマーだ。プーマとアシックスと共に、4,000億円台で競い合ってきたが、通期の業績見通しも上方修正し、ほかの2社より少し抜け出ようとしている。

今年は4年に1度のオリンピックが開催されたが、サッカーワールドカップなどと異なり、業績への相乗効果については即効性が薄い。例年、各社はオリンピックを重視しているが、本格的な市場開拓は市場が温まった後の時期──今秋以降になる。(終)