ユニチカトレーディング 機能素材展 2015年春夏
クーリング効果を引き続き追求
「パルパー」を再強化
update: 2013/12/24
ユニチカトレーディングは2015年春夏シーズンの「ユニチカ・機能素材展」で、クーリング機能を持った各種素材を提案した。メーンは遮熱機能を持つ「こかげマックス」。そのほか、良き定番素材「パルパー」を再強化する。
清涼機能は定番に、天然素材の風合いニーズ高まる
スポーツシーンにおいて、春夏シーズンは清涼感を得られるクーリングが定番機能になった。各素材メーカーは独自性を発揮できるアプローチで、このクーリング機能を開発・提案している。
ユニチカトレーディングでは2013年春夏シーズンから展開している「こかげマックス」を主力素材に据える。太陽光に含まれる“近赤外線”を効果的に遮断する機能を持った糸で、遮熱効果をはじめ紫外線防止、生地にした時のソフトな風合いなどが特長だ。今回は、「こかげマックス」で新たに、従来75デニールクラスからさらに軽量の50デニールの細繊度品を開発。薄地で軽量化を図り、用途の幅を広げた。
気化熱でクーリング機能を得る「打ち水・ドライ」も良き定番として浸透しつつある。また、異形断面で吸水・発散機能を持つ機能糸「ルミエース」も提案した。毛細管現象により高い拡散性を得ることができる。
新たな提案として、「パルパー® CS」を展開する。これは同社独自の複重層紡績技術を応用した紡績糸で、毛羽を極力抑えた機能糸。芯にポリエステル短繊維を使い、周りを綿で覆った。糸の太さにアクセントを付けたスラブ紡績糸だ。スポーツシーンでも杢調の生地が使われることが増えているが、こうしたニーズに対応することができる。また、改質した消臭綿を使用した「パルパー® DD」も併せて提案した。
この「パルパー®」素材では現在、インドネシアの工場において、安定した品質で廉価な生地提供ができる体制を強化している。インドネシア製の「パルパー®」の評判が良いという。