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フェニックス「カッパ」 2017年春夏展
イタリアンテイストを活かし、ブランド観を演出

update: 2016/07/21

「カッパ」。 ゴルフラインでけん引役だった 「アッティーヴォ」

「カッパ」。
ゴルフラインでけん引役だった
「アッティーヴォ」

フェニックスの「カッパ」ブランドの2017年春夏展では、よりルーツのイタリアテイストを活かし、ブランドの世界観の演出に力を入れる。サッカーやゴルフを主体としたアスレチックにおける主力ブランドの地位確立を目指し、店頭での存在感の向上に力を入れている。

上期はゴルフがけん引役に

「カッパ」。 ライフスタイルの模索も続けている

「カッパ」。
ライフスタイルの模索も続けている

2016年シーズンの上期は、ゴルフウエアカテゴリーがけん引役になった。スポーツ量販店向けの「アッティーヴォ」が好調だった。一方、百貨店流通でも110%と好調な推移だった。直営店も同様の推移だった。ほぼ前年同期比並みの推移だった。

小売店との、より親密な取引形態を模索している同社。メーカーの立場と小売店の立場において、一緒にブランド観を構築していける良好な関係の構築に力を入れている。「カッパ」ブランドの優位性を小売店にアピールするのが、最重要課題だ。

2017年春夏シーズンでは、強みのイタリアンテイストを前面に出し、他ブランドとの差別化を図る。こうしたブランドの個性を活かし、主力の1つサッカーでは、チームユニフォームに力を入れている。競合の激しいサッカー市場に加え、練習着の定番である“ピステ”が終息してきた昨今、難しい市場の1つになりつつある。

天然テイストの素材の採用や、細身シルエットの提案など、従来にはなかったサッカーウエアの企画・提案に力を入れている。競合ブランドが増え、商品サイクルが早くなっている同市場。いかに、ブランドの個性、世界観を演出するかが、顧客獲得の大きな要素になっている。

主力のゴルフウエアでは、イタリアンテイストを前面に推し出した。競合が激しいスポーツショップ店頭において、「カッパ」ブランドを選んでもらえる“優位性”の強化を重視している。商品企画の精度を高めると同時に、店頭の商品の消化率を高める努力をより重視している。

今後、強化していく分野の1つが“ライフスタイル”市場だ。競合の厳しい市場だが、「カッパ」ブランドの世界観を考えた場合、シェアを拡大できる分野だと認識している。軸足はアスレチックに置くが、プラスアルファの新規市場として、汎用性のあるライフスタイル市場の開拓も視野に入れている。