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アシックス スポーツ工学研究所
増設・改修工事を実施、開発力を強化

update: 2015/03/02

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現場スタッフの交流、意識改革も狙う

新館1階の試走スペース。 材料の異なる3種類のコースを 設置している.

新館1階の試走スペース。
材料の異なる3種類のコースを
設置している.

新館の目玉の1つが、自社スタッフが交流を図れる3階の「オフィススペース」。従来は部署ごとにフロアが分かれていて、研究員同士の研究所内の交流が十分ではなかったという。「各部署のスタッフ同士が交流できる場所を作りたかった。ふんだんに机と椅子を用意したが、これは国内外から当研究所を訪れるグループ社員と交流するためだ」(西脇所長)。

新館4階の“屋根付き”屋上の「傾斜走路」には、5°、10°、20°の3種類のコースを設けたほか、人工芝やオフロードを想定した試験スペースもある。同館1階には試走コースを設け、試履き・試走したデータをすぐに解析できる機器を設けてある。

既存館と新館に挟まれたスペースには、人工芝のエリアがある。強化しているラグビーなどのシューズ開発に役立てる場所だ。既存館2階にはアパレルの研究・開発の機能を集約した「アパレル研究室」を設置した。中期計画でもアパレルの拡販は重要な課題の1つ。パターン解析が行えるスペースとして、機能拡充を図った。

今回の増改修により、スポーツ工学研究所がよりグローバル展開を意識した体制に整備された。研究・開発のほかに、人的交流による新しい価値観を創造する発信地になる可能性がある。