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アシックス スポーツ工学研究所
増設・改修工事を実施、開発力を強化

update: 2015/03/02

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増設された新館(外観)

増設された新館(外観)

アシックスの製品やサービス開発を手掛ける研究機関「アシックス スポーツ工学研究所」が新館の増設、既存館の改修工事を終え、運用を始めた。自社スタッフが交流を図れる「オフィススペース」や、不安定な路面でシューズの試履きテストができる「傾斜走路」などを新設。また、フロアが分かれていた各チームを部署ごとに集約し、研究・開発の効率を改善している。

25年目の機能拡充

新館3階の「オフィススペース」

新館3階の「オフィススペース」

同社のスポーツ工学研究所は1990年、現在の場所・神戸市西区に竣工した。それに遡る77年には、アパレルの研究を手掛ける技術研究所が本社(大阪、当時)に設立。また80年には、シューズ開発を手掛けるシューズ基礎研究課が当時の神戸工場内に設立された。現在の本社(神戸・ポートアイランド)移転に伴い、シューズとアパレルの研究部門が統合され、スポーツ工学研究会が設立された。

既存館の竣工から25年を迎えたこのタイミングで、「“世界本社機能の強化”を目的に、新規研究環境の整備、イノベーション創出のための環境整備」(西脇剛史・執行役員 スポーツ工学研究所長 フェロー兼グローバルフットウエア副統括部長)などを実現するため、新館の増設および既存館の改修工事を実施した。建物面積は約1,150㎡(新館)増え、約5,000㎡に拡大した。既存館は8階建て、新館は4階建てである。新館の屋上には不安定な路面でシューズの試履きテストができる「傾斜走路」を新設した。

投資額は約17億円。新館は14年10月に竣工したが、既存館の改修工事は今年15年2月に完了した。かねて、シューズを中心とした新製品や新素材の研究・開発を行ってきたが、今回の増改修で既存の機能強化と新しい開発環境を整備した。