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ミズノ 国内ベースボール ビジネス
競合過多の中、2013年度290億円、102.8%と健闘
全方位型の施策が実を結ぶ

update: 2014/05/26

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好調だった軟式用グラブ 「フィールドグリスター」

好調だった軟式用グラブ
「フィールドグリスター」

参入ブランドが増えて競合が激しくなっている国内ベースボール市場は、前年比を維持することもなかなか困難になってきている。特にシェア上位のブランドには厳しい環境であろうことは想像に難くない。そうした市況下で、トップシェアのミズノは2013年度の売上高が290億円、前年比102.8%と増収を達成した。健闘した理由は何なのだろうか。

硬式・軟式ともにグラブが好調

2013年シーズンの国内ベースボール市場は、競技人口が漸減している環境下で参入ブランドの数が増えた影響もあり、各メーカーには厳しい1年だった。中でも、国内売上高290億円とトップシェアのミズノは他ブランドから目標や標的にされる対象で、難しいシーズンになることは容易に想像できた。

けん引役になったのは、主力アイテムであるグラブ類だ。硬式・軟式ともに健闘したが、特に硬式関連が好調だったという。硬式グラブの前年比は106.0%と堅調。グラブ全体では109.0%と2ケタ近い伸びだった。中でも、ハイエンドモデルの「ミズノプロ」が好調で、一番人気だったという。3月の消費増税の影響があったとみられるのが高額の別注グラブ。期末の1カ月間で過去の同期間の受注高を更新するほどの勢いだった。軽量を特徴にした「グローバルエリート」もプレーヤーの間に浸透している。「ミズノプロ」よりも規模は小さいが、硬式グラブのほかバットの重要も多いという。

いわゆる草野球と言われるボリューム層向けの軟式グラブも10.0%近く伸びた。プレーヤー数は減っているというが、主力の上代1万円前後のモデルが好調だった。昨秋にデビューした「フィールドグリスター」は耐久性を落とさず、買ってすぐに使えるよう革を柔らかく加工している点が特徴。他ブランドとの差別化にもなっている。また、2万円前後の比較的高額の軟式グラブも動いた。カラフルなグラブなど、従来なかった付加価値のあるデザインが支持を集めたようだ。