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ユニチカトレーディング スポーツ素材 2013年春夏
“気化熱”、“遮熱”機能でクーリング提案

update: 2013/04/22

13年春夏は 様々なクーリング機能に着目した

13年春夏は
様々なクーリング機能に着目した

ユニチカトレーディングは2013年春夏シーズンのスポーツ素材で、クーリング機能を持つ「打ち水 ドライ」と「こかげ マックス」を柱に据える。14年春夏シーズンでは、遮熱機能を提案する。

今春から「こかげ マックス」がデビュー

2012年度の業績は減収だが、利益は計画通りの見通し。国内の市況はあまり良くないと見ている。各社、各ブランドによりばらつきがある。学販は堅調だという。ランニング市場でようやく専用アパレルが増えてきた。春夏では、綿の風合いに似せた合成繊維で、天然繊維に近い仕上がりの素材・生地を増やした。

13年春夏シーズンでは、5-6年前から展開している「打ち水 ドライ」が定着してきた。異形断面の繊維を使用し、吸収した水分が気化する時に熱を放散。いわゆる気化熱でクーリング機能を得る。「こかげ マックス」は遮熱機能を持つ。糸の中心にセラミックを含むポリマーを配し、反射面を増やすことで遮熱機能を強化した。13年春夏から市場展開し始めた新素材で、アスレチックやゴルフウエアに採用されている。

プラスアルファの機能で分かりやすく提案

13年秋冬は良き定番素材になっている「サーモトロン ラジポカ」が一押し素材。太陽光と遠赤外線の相乗効果で保温機能を発揮する。インナーを中心に薄手に流れた市場のトレンドが肉厚、裏起毛系に戻りつつある。スウェットでも肉厚の企画が増えて始めているそうで、新しいトレンドになる可能性がある。

春夏の吸水速乾やクーリング、秋冬の保温機能は基本性能になった。スポーツメーカーはそれにプラスアルファの付加価値のある機能性を求めてくるという。そのため同社では分かりやすさを重視している。展示会のテーマを機能の「機」、着用の「着」、喜ぶの「喜」のという3つの「キノウ(機能)性」に置いて、独自性を発信しようとしている。

14年秋冬展に向けた企画も進んでいる。他社との違いを際立たせる機能性とプレゼンテーションを心掛けている。