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ミズノ 「ブレスサーモ」 2012年秋冬シーズン
前年比155%で推移
「エブリ」が好調スタート

update: 2013/04/22

好調に推移した 「ブレスサーモ エブリ」

好調に推移した
「ブレスサーモ エブリ」

ミズノの吸湿発熱素材「ブレスサーモ」の12年秋冬商戦が前年比155%(数量ベース、3月末時点)と好調に推移した。冬の冷え込みによる需要喚起や、米村でんじろうを起用したプロモーションなどが好評だったほか、量販店(GMS)向けに投入した新製品「ブレスサーモ エブリ」が順調なスタート切ったこともあり、大幅な売上増に至った。

「ブレスサーモ」は肌着アイテムを中心に、秋冬向けのウエアに採用されている。アウトドア用に開発された素材だが、徐々に活躍の場を広げ、現在ではスポーツ競技シーンのほか、一般肌着やビジネスユースのインナーなどアイテムが増えている。販路はスポーツ専門店や量販店、百貨店。新たに青山商事、カインズホーム、コクミン薬局など紳士服専門店やドラッグストアなどへも展開を広げている。

「ブレスサーモ エブリ」は量販店を主体に開発された新ライン。一般生活者へも広げようという発想から、価格を抑えた新しい商材を開発した。既存の商材よりも抑えた上代設定だが、量販店価格としては高めの2,000円前後で販売された。量販店における機能性インナーは1,000円台半ばまでの価格帯が主流を占める。高めの2,000円台という価格帯だったが、エンドユーザーには受け入れられたようだ。発熱機能を分かりやすく伝えるコマーシャルや店頭プロモーションが功を奏したとみられる。

機能性を伝えるには“体感”することが最も効率的だ。発熱を体感できる体験キットなどを使い、店頭で機能性を発信できたことが好調な売り上げに貢献した。東京・品川駅構内のいわゆる「駅ナカ」でもイベントを実施。また、全国の一部の郵便局でも「ブレスサーモ」を展開した。新しい販路と新規顧客を開拓する狙いがある。

量販店でメーカーブランドが売り上げを増やす場合、避けて通れないのが小売店のオリジナル品であるプライベートブランド(PB)との住み分けだ。量販店で高めの価格帯が受け入れられた結果、低価格を売りにするPBとの共存共栄を図ることが可能になった。

今春からは、接触冷感素材「アイスタッチ」を使用した春夏用商材「アイスタッチ エブリ」がデビュー。秋冬シーズンの「ブレスサーモ」と併せて、通年で量販店の顧客開拓を進める。