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東洋紡STC、機能素材ビジネス
今期は2ケタ減の見通しも、スポーツ分野に底打ち感

update: 2020/12/23

ニット、ライフスタイルのニーズが 増加傾向に

ニット、ライフスタイルのニーズが
増加傾向に

東洋紡STCの機能素材ビジネスの今期見通しは、2ケタの減収で着地する見通しだ。コロナ禍の影響が大きかったものの、主力分野の1つ「スポーツ」では、底打ち感が見られるようになった。カジュアル需要や、欧州向けの布帛ビジネスなどは健闘している。

ニット、ライフスタイルのニーズが増加傾向

同社の機能素材ビジネスの今期業績は、前期比80%前後に落ち着く推移だという。例外に漏れず、コロナ禍の影響が大きかった。主力分野の1つ、スポーツ分野では、競技大会や催事などが再開されつつあることもあり、底打ち感が見られる。

アウトドアやゴルフなど、屋外の種目はそれほど影響がない。その半面、換気が難しい屋内競技──バドミントンなどが苦戦傾向にある。また、前売りが滞ったことにより、市場在庫が残っていることも懸念材料の1つに挙げられる。

集団ではなく、個人で楽しめるスポーツに人気が集まるようになった点は、他社と共通している。ランニングやフィットネス、アウトドア関連の動きは良いようだ。ライフスタイル系のニーズが増加傾向。コットン中心の天然繊維や、長・短繊維のハイブリッド型機能素材が再注目されている。

「Zシャツ」などカジュアル向けのニット素材は堅調な推移。テレワークが広がったことで、ニット生地のジャケットなど、着心地が良く扱いやすいアイテムの需要が伸びた。ニットの需要が増加傾向にあり、布帛と置き換わっている動きがあるようだ。ダウンなどの表地として一定のシェアを持つ「シルファイン®」は、根強い人気がある。