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「デサント」ブランド──ファッションシーンにも進出
ルーツの“スキーウエア”にヒントを得る

update: 2017/04/17

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「水沢ダウン」から「オルテライン」へ

ファッションブランドとしても 認知されるようになった 「水沢ダウン」

ファッションブランドとしても
認知されるようになった
「水沢ダウン」

今やセレクトショップの秋冬シーズンの常連アウターになっている「水沢ダウン」は、2010年のバンクーバー五輪の時、出場選手向けウエアとして企画されたのが最初である。「Move Sport」同様、オリンピックがきっかけになった。当初はオリンピック出場選手のウエアとして作られたため、「タウンユースを狙ったわけではなかった」(山田ディレクター)という。スポーツ店向けの商材だったが、上代価格が5万円を超える高額で、既存のチャネルでは販売が難しかった。ところが、セレクトショップでは“値頃”である。スキーウエアの要素を採り入れた「水沢ダウン」だが、そのシンプル化された機能デザインがファッション系セレクトショップのバイヤーの琴線に触れたようだ。「Move Sport」の経験もあり、ファッションチャネルへも販売を拡大していくことになった。

そのおよそ2年後に登場したのが「オルテライン」(ALLTERRAIN)。「水沢ダウン」と同じ考え方で、「全世界に売れるウエア」(山田ディレクター)を企画した。スキー以外のアイテムを徐々に増やしていった。現在は直営店「デサント ブラン」を中心に、その世界観を発信している。また、国内外のセレクトショップでも販売されている。同ラインは17年秋冬で5周年を迎える。

「『オルテライン』は“オール・デサント”です。全競技の要素を持ち寄り、編集する。アウトプットされるものは異なるが、当社の高機能スポーツウエアを象徴するアイテムです」と山田ディレクターは説明する。