ミズノ ベースボール事業 2016年シーズン
バット・アパレル関連が健闘
update: 2016/12/12
ミズノの主力ビジネスの1つ、ベースボール事業の2016年シーズンは、軟調な市場動向の影響もあり、やや苦戦傾向にある。少子化もマイナス要因になっているようだが、バットやアパレルなど、健闘しているアイテムもある。
グラブは苦戦傾向
主力のグラブは硬式、軟式ともに苦戦傾向にある。前年同期比(4-11月の累計)は3%減。ハイエンド品の「ミズノプロ」は専門店の認知度も高く、安定した数量が買われていると分析する。しかし、少子化などの影響もあり、「グラブの需要そのものが減っている傾向を感じる」(久保田憲史 執行役員ダイアモンドスポーツ事業部長)という。
スパイクシューズ関連は平均単価が下がっている傾向があるようだ。革底タイプに替わり、樹脂底タイプが主流になっている。金額ベースではほぼ前年並み(同)と堅調である。アパレル関連は、前年同期比で1%減(同)で堅調な推移。ジュニア向けのユニフォームが練習用パンツを中心に好調なほか、大人用のユニフォームも堅調だ。
「バイオギア」などのコンプレッションアンダーウエア類は3%増(同)と健闘している。コンプレッションタイプの「バイオギア」(4%増)、締め付けが緩めのタイプも2%増と堅調な推移だ。そのほか、手袋類も5%増(同)と堅調だ。
引き続き好調なのがバット類。中でも軟式の「ビヨンドマックス」シリーズが14%増(同)と2ケタ増である。また、ソフトボールのゴムボール用のカーボンバット「AX4」が33%増と急速に伸びている。反発規制の対象になっていないこともあり、よく飛ぶという評価が広がっている点が、急成長の理由らしい。
最も伸びているのがバッグ類。背負うタイプのバックパックが123%増(同)と倍増している。選手のトレンド変化が背景にあり、買い替え需要にうまく合致したようだ。