TOP > 業界動向レポート > (社)野球・ソフトボール活性化委員会...

(社)野球・ソフトボール活性化委員会を設立
若年層の野球ファンの開拓を目指す

update: 2017/01/17

< 前のページへ1ページ2ページ

既存団体と連携を図る

会見に臨む 久保田憲史代表理事

会見に臨む
久保田憲史代表理事

球活委員会の主な活動は、既存の野球・ソフトボール関連団体の活動を補佐・サポートする立場が基本となる。「普及・振興活動における3つの課題」と掲げられた具体的には、①高校野球の競技人口をいかに維持・拡大するか、②中高年層の競技人口をいかに拡大するか、③プレーヤーだけでなく、いかにファン層を拡大するか、という3つの重点課題が掲げられている。

 この方針は既存の団体──日本野球協議会、日本ソフトボール協会、全日本軟式野球連盟などとの話し合いの結果、“競合しない”分野を担う形で策定した。基本路線は野球およびソフトボール市場の活性化であるため、すでに取り組まれている施策を補佐・バックアップする取り組みも同委員会の活動内容に含まれる。

 同委員会の代表理事には、ミズノの久保田憲史氏が就任。そのほか、野球およびソフトボールに関連する企業が役員を務める。久保田代表理事は、「競技人口を増やす前に、いかにその減少を食い止めるかも大事だ。ファンを増やすと同時に、審判の育成にも力を入れたい」と抱負を語った。

 野球競技はサッカーなどほかの新興競技の隆盛に押されて、伸び悩みの状況が続いている。今まで絶対的な人気を誇ってきた野球競技だが、時代の変遷とともに、その在り方が問われていると言えるだろう。今回はメーカー企業の団体設立だが、本来はNPB(日本野球機構)や(財)日本高等学校野球連盟(高野連)など、日本の野球関連団体が協業して取り組むべき課題だろう。野球市場の活性化を本格的に、真剣に考える良い機会になるだろうか。