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帝人フロンティア株式会社
リサイクルポリエステル使用の ナノファイバー量産化技術を開発

 帝人フロンティア株式会社(本社:大阪市北区、社長:平田 恭成)は、このたび、 リサイクルポリエステル原料を使用した超極細ポリエステルナノファイバー「ナノ フロント」の量産化技術を開発しました。リサイクルポリエステルを使用した長繊維 による超極細ポリエステルナノファイバーの量産化は世界初(帝人フロンティア調べ) となります。
 今後、従来の「ナノフロント」からリサイクルポリエステル原料を使用したものへの 置き換えを進め、スポーツ衣料や産業資材など幅広い用途に向けて展開していきます。
 なお、このたびの量産化技術の開発により、帝人フロンティアが展開するポリエステル 繊維は、全てリサイクル原料を使用することが可能となります。

1.開発の背景

(1)近年、高い機能性や快適性を有する素材へのニーズが高まっており、吸水性や グリップ力などの高い機能性と、ソフトな風合いや肌への低刺激性などの優れた 快適性を併せ持つ「ナノフロント」の需要は、衣料および産業資材の幅広い用途 へと拡大してきました。

(2)一方、リサイクル原料を使用した素材へのニーズも急速に高まっていますが、 リサイクルポリエステル原料を使用した超極細繊維の生産は、ポリマーコントロール や紡糸技術の難度が非常に高いため、量産化が実現していませんでした。

(3)こうした中、帝人フロンティアは、「ナノフロント」の生産方法である海島複合 紡糸(*)において、新たなポリマーコントロールおよび紡糸技術を開発し、石油由来 の原料を使用した従来品と同等の品質と機能を持つ、リサイクルポリエステル原料 使用の長繊維による超極細ポリエステルナノファイバーの量産化に世界で初めて 成功しました。

(*)海島複合紡糸:二種類のポリマーを「海」部分と「島」部分に分配し、アルカリ処理などで 「海」部分を溶解除去し、「島」部分だけを原糸として取り出す技術。

2.商品の特長

リサイクルポリエステル原料を使用した「ナノフロント」は、石油由来の原料を 使用した従来品と同等の機能を有しています。

3. 今後の展開

原糸およびテキスタイルをスポーツ・機能性衣料や産業資材用途などへ幅広く展開し、 積極的に拡販を図っていくことにより、2021年度に3億円、2025年度に8億円の売上 を目指します。

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