BIG JOHN 2012~13年AW展
スウェット感覚の“カーヴィデニム”が「BRAPPERS」から今秋デビュー、
「M3」からよりリアルな立体感を演出する新加工シリーズが登場
update: 2012/06/13
「Made in Japan」を切り口に、ボーイフレンドデニムシリーズのリニューアルを提案する「BRAPPERS」は、60年代・古き良き時代のブルーを再現。“オールドブルーデニム”を前面に打ち出している。シルエットでは、ちょっと細めのタイトストレート(1万5750円)が新しく加わったほか、素材がより柔らかく、軽くなり、裾にかけてほど良くテーパードしたやや細めのレギュラーフィット(1万8900円)、股から裾にかけてゆったりシルエットのリラックスボーイフレンド(1万5750円)の3型を展開。
また、今秋冬シーズンは曲線美(=カーヴィ)を追求した“Curvy Denim”が登場する。表地のデニムと、まるでスウェット地のような裏地を特殊な製織技術で織り合わせることで、これまでの生地(織物)にはなかった、滑らかに体の動きに追従する究極のフィット感を実現した。ニット(編み物)ではないため、通常のストレッチジーンズが持つ耐久性も兼ね備え、さらに、通常のジーンズ同様、ユーズド加工が可能な点も大きな魅力。市場に出回るニットデニムやジャージデニムと呼ばれるものと比べても、はるかにデニムライクなユーズド感を表現することができるという。カーヴィ・スキニー(1万5750円)、カーヴィ・ボーイフレンド(1万5750円)、カーヴィ・マキシスカート(1万3650円)、カーヴィ・デニムジャケット(1万5750円)がある。店頭展開は8月末から。
「BIG JOHN M3」から新たな加工シリーズがデビューする。その名も“3DのSOLID WASH”。通常のウォッシュ加工では体感できなかった立体感を実現し、より長くパンツの立体感、リアルなユーズド感が楽しめる。“SOLID”とは立体、固体、充実性の意。従来のウォッシュ加工ジーンズは、立体的に見えるヒザやヒザ裏も一度洗うとすぐに取れてしまい、アタリと言われるスリ部分だけが残りやや不自然だった。そうしたウォッシュ加工の問題点を解決したのが同加工で、生地、パターン、加工のすべての工程で製品状態での立体感を追求している。
実際に、生地では特殊な糸と生地の仕上げ段階での樹脂加工によって形態安定加工に対応したデニムを開発。12オンスでほど良いストレッチ性も備えている。パターンでは穿き込むことで出るヒザの抜け感をパターンで再現。製品でのよりヴィンテージに近い立体感を演出する。加工では身頃のヒゲ、裾のシワ感など、穿き込むことで生まれる立体感を特殊加工で再現。生地と加工の組み合わせによる形態安定によって洗っても立体感は維持されるという。シルエットはM3の代表的なフィットである、スキニーとテーパードの2モデルで展開し、商品ラインアップはワンウォッシュ(1万5750円)、濃色加工(リアルヴィンテージ加工・1万7850円)、淡色加工(リアルハード加工・1万7850円)。
今季の「World Workers」は、“HUNTING GAME”をテーマに、ハンティング要素からイメージしたカラーや素材使いをメインに展開。ウォーム感に注目した生地は、それぞれに機能性を持ち、現代の技術で表現した機能素材、加工技術でノスタルジックなアイテムを提案している。パンツでは、定番のシームレスペインターにオリジナル綿ウールヘリンボンを使い、見た目はウール感があり、肌にあたる部分は綿の機能素材を使用(1万6800円)、横糸に中空繊維のサーモライト糸を使用したワイドシルエットのワークデニム(1万4700円、1万6800円)、定番のレーバートラウザーはシーズン感のある微起毛がかったチノクロスを使用(1万3650円)。
また、表地側はデニムで、まるでスウェット地のような裏面の生地によって滑らかでイージー感覚で穿けるテーパードのニット風デニム(1万6800円)、やや厚みがあり、ウォーム感のある二重織りコーデュロイを使用してレイヤードスタイルに対応したワイドショーツ(1万3650円)。BALABUSHIKAとのコラボアイテムでは、ヴィンテージ感のあるコーデュロイ素材を使用したタイプ(1万8900円)と、特徴のある綿ウール素材を使用した定番のオールド5Pタイプ(2万1000円)を提案。もともと人気があり、とくに今春から売れ続けているショップコートは横糸に中空繊維のサーモライト糸を使用したデニム(1万9950円)と、ウェザーをボンディングすることで厚みと撥水性を持たせた生地を使用した3色展開のワークコート(1万9950円)を揃えている。
World Workersのテイストを継承しつつ、Fit、Fabric、Faceの部分でよりマス向けに落とし込み、ジーンズ専門店やチェーン専門店向けに、ミドルプライスで展開するブランド「W.W.S by WORLD WORKERS」は2シーズン目。“Work Wear for Street”をコンセプトに、古き良きワークスタイルの要素を現代のストリートシーンに向けたスタイルを提案。今季は、温か味のあるウール素材を使用したアイテムをラインナップ。クラシックな表情と秋冬に適したウォーム感がポイントの素材を使用し、現代の着こなしに合ったボトムやトレンド感のあるトップスを提案している。
ワークの定番のルーズフィットペインター(8295円)や、ストリートの定番になりつつあるロークロッチシルエットのカーゴパンツ(8295円)などチノからサルエル風パンツまで揃える。トップスではライトオンスデニムのウエスタンシャツ(8925円)や、定番のショップコート(デニム/1万290円、綿ウールアーミーツイル/1万2600円)の他、ストライプのスウェットカーディガン(9975円)、厚手のスウェットパーカ(1万1550円)など多彩に提案する。
10代~20代前半をメインターゲットとする「BIG JOHN&SONS」では、パンツアイテムをメインに提案。股上深めで裾を絞ったバナナシルエットのパンツからビーカン付きのパンツなどをデニムやコ―ディロイ、チノなどで展開している。 デニム以外のパンツを提案する「BIG JOHN,Calif」は今春スタートしたブランド。今季は、“TOKYO CITY SURFER”をテーマに、レギュラー(スタンダードストリート/7350円)、モッキーマウンテン(スタンダード/8400円)、カーゴジョッキー(スタンダード/8925円)の3型をメインに、冬場に新鮮なボーダー柄やカモフラージュ柄なども展開。機能的な超撥水加工や特徴的なフロントポケット、ユニバーサル製ジッパー、脇ピスネーム、オリジナルバックポケット、腰帯やポケットスレーキにオリジナルプリントを使うなどパーツに対するこだわりも強い。
“あたりまえのものを、あたりまえに”という思いから、長く着られる服、合わせやすい服、わくわくする服といったベーシックなテイストを国内生産で提案するアイテムブランド「デニムクラフト」はメンズのみの展開。新定番として提案するデニムクラフトシャツ(9345円)やウエスタンシャツ(1万290円)をはじめ、インディゴチェックワークシャツ(9345円)、コーデュロイフーディシャツ(1万290円)、パンツではテーパードストレートとルーズストレート(いずれもデニム/8295円)、ブッシュパンツ(9345円)、アトリエエプロン(5145円)など多彩。その他、トートバッグなどもある。
(有限会社ビジョンクエスト・田中千賀子)