展示会レポート
グンゼ、2017年春夏展
「ボディワイルド」のパッケージを一新
「YG」では“カットオフ”を強化
update: 2016/09/12
グンゼの2017年春夏シーズン展では、メンズ肌着の主力の1つ「ボディワイルド」においてパッケージを一新し、ブランド観の新鮮味アップを図った。レディスではMD方針を分かりやすく5つに集約。新企画も含め、強化アイテムを明確にしている。
「快適工房」ではボトムスを充実
2017年春夏シーズンの展示会場は、レイアウトを一新し、より分かりやすさに腐心した努力の跡が見られた。通常、インナー・レッグは別の区画で明確に分けられていたが、今回は例えばレディスのコーナーにおいて、「トゥシェ」ブランドでアイテムを集約・展示するなど、小売店目線を意識した提案が多く見られた。
メンズの主力商材の1つ「ボディワイルド」では、包材=パッケージを一新し、店頭における“見え方”をリニューアルした。幅広いカラーが特徴の1つだが、什器や包材は白ベースに統一し、目新しさを追求した。そのほか、ボトムス以外のアイテム──トップスなども拡充し、品揃えの拡大を図っている。「SEEK」や「YG」でブレークした“カットオフ”(断ち切り仕様)のトップスも強化アイテムだ。
「YG」では引き続き“カットオフ”商材を強化する。新商材としては、強撚の綿・レーヨン糸を使用したドライ性に優れたタイプも投入する。ボトムスと併せて、アイテムの強化を図っている。また、“カットオフ”商材については「ボディワイルド」同様、包材を一新した。「快適工房」ではボトムを充実した。ブリーフタイプを拡充している。
シーズン商材の「クールマジック」では綿混アイテムを強化する。また、新商材として、後加工の消臭機能を持った「肌着DE消臭」を企画・提案。20代・30代・50代それぞれの年代で発生する臭いの原因──汗、ミドル脂臭、加齢臭に対応した。ドラッグストアの販路を意識した企画である。
レディスはMD方針を5つに集約
レディスではMD方針を分かりやすく5つに集約。新企画も含め、強化アイテムを明確にしている。トレンドニーズには「トゥシェ」、スキンウエアは「キレイラボ」、ベーシックは「オシリーズ、CFA、いいここち」、涼しさ訴求では「クールマジック」、シニアへは「快適工房、やさしさ物語」などと、ブランドを編集した。
「トゥシェ」では、大きく3つのインナーアイテムを強化する。1つ目は「縫い目0(ゼロ)」のブラジャー・ショーツ類。「キレイラボ」で無縫製アイテムを展開しているが、「トゥシェ」でも同様のインナーを提案する。2つ目はモールド型の「フューチャーブラ」で、カップ部分の素材を9層から7層へ少なくし、従来品より通気性、軽量性、やわらかさを向上。着け心地が良くなった。3つ目は「着るコスメ」。後加工で美容成分を付加したトップスのシリーズだ。
ベーシックではボトムスの新ブランド「OSHIRY’S」(オシリーズ)がデビューする。お腹周りやヒップのシルエットにこだわった商材で、補正機能と着心地の両立を追求した。上代価格は1,180円(税抜き)。
レッグでは、「トゥシェ」ブランドにおいて、レディスに続き、メンズのレギンスパンツを企画した。ストレッチ性に富む履き心地に優れたカジュアルパンツだ。レーヨンとポリウレタンの生地で、2,800円(同)。キッズモデルと共に、ファミリー提案する。
(樋口尚平)