ウエアハウス2016年秋冬展示会
定番の再構築でオリジナリティを確立
update: 2016/06/17
ウエアハウスの2016年秋冬展示会(東京展)が6月14~16日で行われた。
前シーズンからの定番の再構築を今シーズンも継続。前シーズンではジーンズは5つのシルエットに集約。展開し始めてからは型数を絞られたとで、取引先やお客さまからの受注や追加発注に対してスムーズに対応できるようになったという。
今シーズンはさらにGジャン、カバーオールなどトップスアイテムの定番化を図る。Gジャンは肩幅をジャストサイズから少し幅広までの3サイズを展開。デザインはヴィンテージのリーバイスからインスピレーションされた、こだわり感もありつつ今どきなサイジングになっている。また、ジーンズを合わせた時にしっくりするサイズ感を意識しており、セットアップで着用しても良い。
カバーオールはレギュラー丈とショート丈の2型を提案。さらにレギュラー丈に関してはセットアップスリーブとラグランスリーブを展開する。
また、Gジャン、カバーオール共にブランケットライナーが付いたタイプがあり、ある程度寒い時期でも着ることができそうだ。
毎シーズン注目の復刻アイテムとして今回は、1936年ベルリンオリンピックでアメリカ代表チームが着用したウォームアップスウェットシャツを復刻。オリンピックはスポーツウェア、スポーツメーカーにとって、世界に技術力を披露するための絶好の機会。今では当たり前に販売されている裏起毛のスウェットが、当時は最先端素材だったという興味深いエピソードが込められている。
「ヘラーズカフェ」も今シーズンはアウターに注目。ウエアハウスのGジャンよりもさらに肩幅広めのドロップショルダータイプのヴィンテージ感あるGジャンを提案する。また、スポーツ選手がベンチで着用するウォームアップジャケットをウール素材とスウェット素材で登場する。
復刻アイテムは50年代のスーベニアジャケット(スカジャン)。背中にはスカジャン特有のオリエンタルな刺しゅうが施されているが、前身は開襟タイプのドリズラージャケットになっている。サテン地のスカジャンとはまた違う大人な雰囲気で着たいアイテムである。
前シーズン、今シーズンとで定番アイテムが集約、再構築されたことで今後はよりオリジナリティをしっかり伝えていける環境が整ったようだ。
(ファッションライター 苫米地香織)