VALTA(ヴァルタ) 2016年秋冬
品のあるデニムカジュアルを提案するNEWブランド
update: 2016/04/06
大手ジーンズメーカーで経験を積み、独立したデザイナー足立竜乙が手掛けるブランド「VALTA(ヴァルタ)」の2016年秋冬の展示会が行われた。
ブランド名になっている「VALTA」とは、フィンランド語で「パワー」「勢力」という意味があり、国内外に向けて“服の持つパワー”を発信できるブランドを目指している。
ブランドコンセプトは、品のあるカジュアルスタイルをベースに、エイジレスな大人の男性たちへ向けたコレクションを提案。強みであるデニムを軸にしながらトータルアイテムを展開している。
それぞれのアイテムを日本の各産地で作り、素材、副資材、縫製、加工までこだわっており、「大手ジーンズメーカー時代には中々できなかったことを実践して、デニムの可能性を広げていきたい」と足立デザイナーは話す。
アウターなどはナイロンとデニム、ウールとデニムなど、デニムと異素材を組み合わせることで、デニム単体では出せないエレガントさを出している。ジーンズも色の落ちにくいデニムを使ったキレイ目なジーンズや、スラックスのようなセンタープリーツに裾を折り返したディテールを取り入れたジーンズなど、品のあるカジュアルスタイルを実現するジーンズになっている。
メンズウェアではあるが、XSからサイズ展開しているアイテムもあるということで、女性でも着用可能とのこと。アウターやオーバーオールなどは、女性バイヤーからの評判がよかったという。また、今回の展示会では太目のジーンズやワークパンツが好評だったとのこと。レディスの影響か、メンズも太目シルエットへ移行している兆しだ。
2015年秋冬からスタートし、今回の展示会で3シーズン目、デビュー2年目を迎えたばかりのブランドである。大手時代には実現できなかった素材使いやデザイン、ユニークな試みなどに挑戦し、一癖ありながら上品さも持ち合わせた新しいデニムブランドとしてこれから注目していきたい。
(ファッションライター 苫米地香織)
VALTA(ヴァルタ)
http://www.valta-design.com