アングル、2016年春夏シーズン
顧客ニーズをきめ細かくすくい上げる企画
update: 2015/10/22
肌着専業メーカー、アングル(大阪)の2016年春夏展では、ブランドの統廃合もあり、レイアウトを替えて見せ方を改めた。グループ企業であるフジボウテキスタイルの国内工場を活用する姿勢は変わっておらず、百貨店流通へ向けた「B.V.D.」ブランドの提案も継続している。
メンズ「ポール&ジョー」、ボクサーパンツに注力
メンズの「ポール&ジョー」では、ボクサーパンツに力を入れている。バレンタインや父の日などオケージョン需要がメーンのブランド。ライセンス展開20年を記念した限定モデルも企画した。また今回初めて、無地ベースのTシャツなどのトップスを企画した。
「ダックス」は昨年からニット系インナーを拡充している。まだ布帛の人気の方が高いそうだが、全体の3分の1までニットアイテムが増えてきた。上代価格はニットの方がやや高く、3,200-3,700円。布帛インナーは2,500-3,100円。
ビジネス向けの「N-ONE」では、“一分丈”の袖が人気だ。半袖の下に重ね着してもインナーの袖がはみ出ないデザインが支持を集めているらしい。レディスでも採用されている“汗じみ”が目立ちにくいフジボウ独自の加工「ディスノーティス®」を施している。
レディスでは“見せる”肌着を提案
レディスカテゴリーでは、“見せる”肌着を提案した。「アサメリー」カテゴリーにおいて、ビジネススーツなどを着た時、見える胸元部分にレースをあしらうなど、新しいアイテムを企画した。
そのほか、2014年秋冬シーズンから販売している“シアバター加工”を施した肌着も継続展開する。保湿性と保温性が特徴で、徐々に市場ニーズも高まってきているようだ。春夏と秋冬シーズンで、素材のバリエーションを変えている。15年春夏からスタートしたクリスマスカードなどのデザインで有名な「Hallmark」(ホールマーク)との協業も引き続き展開する。
今シーズンからレディスインナーラインの「ポール&ジョー シスター」を休止し、メンズラインに集約した。「美スタイル」の見せる肌着、「アサメリー」シリーズの「レフィナード」「プレミアム110」など、機能性や用途が異なるアイテムの幅を広げ、顧客ニーズをきめ細かくすくい上げる企画を強化している。
(樋口尚平)