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島精機製作所、2021年3月期 第2四半期 連結決算
販売単価が下落、粗利も悪化し減収・損失を計上

株式会社島精機製作所 代表取締役社長 島 三博 氏

株式会社島精機製作所
代表取締役社長 島 三博 氏

島精機製作所の2021年3月期第2四半期(4-9月)の連結決算は、販売単価が下落したほか、粗利も悪化し減収・損失を計上するに至った。販管費の削減も進んだが、粗利益の減少をカバーするには至らなかった。

主力の「横編機」が苦戦

2021年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

2021年3月期 第2四半期
財務数値一覧(表1)

連結の売上高は101億2,600万円(40.8%減)と2ケタの減収となった。売上総利益率(粗利率)は25.2%(11.5ポイント減)と2ケタの減少だった。横編機を中心に販売単価が下落したこと、販管費の削減も進んだが追い付かず、営業損失41億8,300万円(前期は営業損失27億1,000万円)を計上するに至った。経常損失は助成金収入など営業外収益が増えたこと、為替差損が減少したこともあり、31億3,500万円と営業段階より損失幅がやや縮小した。四半期純損失は32億800万円となった(表1を参照)。

2021年3月期 第2四半期 セグメント売上高(表2)

2021年3月期 第2四半期
セグメント売上高(表2)


セグメント別の売上高は、主力の「横編機」が62億3,800万円(47.7%減)と半減近い減収だった。「デザインシステム関連」は8億3,800万円(52.9%減)。「手袋靴下編機」は企業向けのビジネスが堅調だったため、9億9,200万円(145.2%増)の増収となった(表2を参照)。アジア地域の落ち込みが最も大きく、47%減。China市場が最も苦戦したほか、バングラデシュや韓国も伸び悩んだ。欧州市場はイタリアを中心に37%減。中東はトルコを中心に21%減となった。

販売台数は、「横編機」が2,142台(358台減)。うち、約750台はChinaの廃業した企業からの中古品の再販が含まれる。こうした再販も、販売単価の下落につながった。また、「ホールガーメント®」が358台(242台減)だった。

財務状態は安定、設備投資は継続

2021年3月期 通期業績見通し(表3)

2021年3月期 通期業績見通し(表3)

決算は厳しい結果となったが、財務面は安定している。手元流動性資金は期首とほぼ変わらず、有利子負債の額を上回っており、実質的な無借金経営である。短期借入金が減少したことで、D/Eレシオがさらに改善した。

中長期的な観点から、設備などへの投資は継続している。期中の設備投資は20-21億円で、主に横編機や「ホールガーメント®」の生産能力の増強に充てた。また人材育成も力を入れている。期中にITスキルの向上を目的に、社員150人に対して研修を実施。既存の150人と併せて300人のコンピュータプログラマーの強化を行った。

今後の市況について、島三博 代表取締役社長は「2021年秋冬シーズンが回復の契機になるのでは」と予測している。業績は第2四半期(7-9月)の8月ごろから回復の兆しが表われてきており、「底は第1四半期(4-6月)だった」(島社長)と分析する。また、強化を進めている「ヤーンバンク」が順調に拡大しており、糸メーカー31社、糸ブックが413冊まで増加。68カ国、1,100ユーザーにまでその利用範囲が拡大している。

今回の決算開示では、第1四半期決算において未定だった通期の業績見通しを公表している。売上高は250億円(24.7%減)、営業損失85億円(前期は56億200万円の損失)、経常損失70億円(前期は55億8,300万円の損失)の計画(表3を参照)。3カ年の中期経営計画の最終年度に該当する2021年3月期だが、コロナ禍という不測の事態の発生もあり、目標未達になる見通しだ。                                 

(樋口尚平)

島精機製作所、2021年3月期 第2四半期 連結決算 販売単価が下落、粗利も悪化し減収・損失を計上

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