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ギャップ社、2020年1月期 本決算
「Gap」業態が苦戦、微減収減益に

ギャップ社の2020年1月期は 減収減益となった(写真は「ギャップ」の店舗)

ギャップ社の2020年1月期は
減収減益となった(写真は「ギャップ」の店舗)

ギャップ社(The Gap,Inc.)の2020年1月期(2019年度)の連結決算は、「Gap」業態が北米で大量退店したこともあり、微減収減益となった。「Old Navy」は堅調、「Banana Republic」が健闘した。主力市場の米国地域は微増収だった。

主力の米国地域が堅調に推移

THE GAP,INC. 2020年1月期 財務数値一覧(表1)

THE GAP,INC. 2020年1月期
財務数値一覧(表1)

連結の売上収益は163億8,300万米ドル(約1兆7,693億6,400万円、1米ドル=108円で換算)、1.2%減の微減収だった。売上総利益率(粗利率)は37.4%(0.7ポイント減)と低下した。販管費率が増加した影響もあり、営業利益は5億7,400万米ドル(約619億9,200万円、同)、57.9%減と減益に至った。

税引前利益は5億2,800万米ドル(約570億2,400万円、同)、60.1%減と大きく落ち込んだ。当期純利益は3億5,100万米ドル(約379億800万円、同)、65.0%減となった(表1を参照)。

地域別の売上高では、主力の「U.S.」(米国地域)が133億9,800万米ドル(約1兆4,469億8,400万円、同)、0.4%増と微増収。退店による「Gap」の落ち込みを「Old Navy」及び「Banana Republic」がカバーした形だ。「Canada」(カナダ)は11億5,300万米ドル(約1,245億2,400万円、同)、3.4%減と伸び悩んだ。「Europe」(欧州)は5億3,900万米ドル(約582億1,200万円、同)、10.6%減と苦戦。新型コロナウイルスの影響が色濃い「Asia」(アジア地域)は、10億8,400万米ドル(約1,170億7,200万円、同)、12.1%減と下げ幅が最も大きかった。

「Banana Republic」が健闘見せる

THE GAP,INC. 2020年1月期 地域別・業態別別売上高(表2)

THE GAP,INC. 2020年1月期
地域別・業態別別売上高(表2)

業態別の売上高は、主力に成長した「Old Navy」が79億8,300万米ドル(約8,621億6,400万円、同)、1.8%増と堅調に推移した。「Banana Republic」は25億3,900万米ドル(約2,742億1,200万円、同)、3.4%増と健闘した。「Gap」業態は46億3,400万米ドル(約5,004億7,200万円、同)、10.2%減で2ケタの減収に至った(表2を参照)。

期末の店舗数は、3,919店(出329、退215)。うち、直営店が3,345店(出189、退177)、フランチャイズが574店(出140、退38)だ。北米の「Old Navy」が最も多く1,207店(出73、退5)。アジア地域では17店(出4、退2)にとどまっている。「Gap」は北米が675店(出4、退87)で最多。アジアは358店(出61、退35)。「Banana Republic」は北米において541店(出9、退24)を出店している。アジアでは48店(出5、退2)を展開している。

財務面は比較的安定している。粗利率および商品回転率が低下した影響で、交差比率が悪化したものの、現預金は増加した。会計基準の変更により、総資産が増加している。その影響で自己資本比率が低下しているが、額そのものは大きく変動していない。

新型コロナウイルスの影響について、現時点で数値化できる材料はないようだ。アジア及び欧州などにおいて、チェーンオペレーションが影響を受ける可能性を考えている。ウイルスの影響を考慮していない通期の売り上げは、1ケタ台前半の減収になると予想している。                                 

(樋口尚平)

ギャップ社、2020年1月期 本決算 「Gap」業態が苦戦、微減収減益に

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