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島精機製作所、2020年3月期 第2四半期 連結決算
海外ビジネスが苦戦、減収・損失を計上

会見に臨む島正博社長

会見に臨む島正博社長

島精機製作所の2020年3月期第2四半期(4-9月)の連結決算は、トルコやアジアなど海外ビジネスが苦戦し、減収・損失を計上するに至った。当初の見通しより、市場の生産・在庫の調整が進んだことや、アジアの設備投資が低調に推移したことなどが大きく影響した。営業損失の計上は、2013年3月期以来。

中東、アジアがマイナス要因に

2020年3月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

2020年3月期 第2四半期
財務数値一覧(表1)

連結売上高は171億1,800万円(39.3%減)と大きく落ち込んだ。下げ幅が大きかったのは中東およびアジア地域。アジアは91億2,100万円(38.6%減)だった。中東は4億6,400万円(84.2%減)と苦戦した。欧州は32億3,200万円(41.8%減)だった。

利益面では、トルコの代理店の売掛回収が遅れているため、6億円の貸倒引当金を販管費に計上したこと、また為替差損5億4,200万円が発生したこともあり、損失計上に至った。営業損失は27億1,000万円(前期43億4,300万円の黒字)、経常損失が28億9,900万円(前期は46億2,800万円の黒字)。

2020年3月期 第2四半期 セグメント売上高(表2)

2020年3月期 第2四半期
セグメント売上高(表2)


セグメント別の売上高は、主力「横編機」が119億1,700万円(45.7%減)と苦戦した。「デザインシステム関連」は17億8,000万円(4.6%減)と下げ幅が小さかった。期中の売上台数は、トータルで2,500台(前年同期4,469台)。「ホールガーメント®」は600台(同820台)だった。

設備投資には積極姿勢

第2四半期の業績について、島正博 代表取締役社長は「昨秋以降、マーケットが変化していると感じている。(落ち込みの度合いは)肌感覚では、リーマンショック級を越えている」と感想を述べた。また苦戦した要因について、「バングラデシュの商況変化を読み違えた。年明け今年の1月には回復すると予測していたが、欧米からのオーダーにおいて価格競争が激化し、安価な編機に需要が集中した」という。また、ニットアッパー需要が増えていたシューズの落ち込みも大きいようだ。「ボリュームラインが増え、価格競争が今も続いている」(島社長)状況だ。トルコの通貨ショックの影響も大きかったという。

改善策としては、「付加価値のあるものづくりを提案する。ボリューム向けから脱却し、高品質の製品を扱う工場などへのアプローチを強化したい」(島社長)。一部の取引先では「ホールガーメント®」の引き合いも増えているようで、今後の強化ポイントだ。また、「提案の幅を、機器からソリューション、IoTまでトータルに広げる必要がある」(同)とも考えている。世界のアパレルメーカーが従来の大量生産・大量消費という方針を変えつつある昨今、オンデマンド生産やクイック・レスポンスなどの需要が高まる可能性がある。こうした商機に対して、同社の一貫生産サービスを提案し、業容を拡大する狙いがある。

設備投資も積極的に行っている。上期の設備投資額は18億円で、前年同比2億5,000万円の増額だ。生産拠点のグローバル化は現時点で考えていないが、効率化など「やり方を変えていく必要がある」(同)と考えている。その一例として、自社工場内で使用する自動化ロボットを製造する部隊を設け、内製化を推し進めている。

通期の業績見通しは、連結売上高400億円(22.1%減)。営業損失36億円、経常損失35億円。来年辺りまで、不透明な市況が続くと予測している。                                 

(樋口尚平)

島精機製作所、2020年3月期 第2四半期 連結決算 海外ビジネスが苦戦、減収・損失を計上

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