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主要上場アパレル企業7社、2020年2月期 第2四半期まとめ
苦戦したメーカーが過半数を占める
増収増益は2社にとどまる

2020年2月期 第2四半期 財務数値一覧(表1)

2020年2月期 第2四半期
財務数値一覧(表1)

主要上場アパレル企業7社の2020年2月期第2四半期(3-8月)は、収益が伸び悩んだメーカーが過半数を占めた。増収増益を達成したのは、アダストリアとパルグループホールディングスの2社にとどまった。競合が厳しくなり供給過剰の状態が続いている一方で、収益性が伸び悩む傾向が鮮明になった。

利益確保に苦心する傾向強まる

今回、対象にしたのはオンワードホールディングス、アダストリア、TSIホールディングス、レナウン、良品計画、パルグループホールディングス、バロックジャパンリミテッドの7社(順不同)。ほとんどの企業が増収を達成したが、利益面で明暗が分かれた。損失を計上した企業は3社。増益はアダストリアとパルグループの2社だ。良品計画は高い収益を保っているが、伸びが鈍化している。レナウンとバロックジャパンは決算期の移行時期に当たるため、純然たる前年比がない。バロックジャパンは対象の決算期間が1カ月ずれているため、別表では前期比を明記しているので参考にされたい(表1を参照)。

オンワードホールディングスは、減損損失220億円を計上した影響が大きく、四半期純損益が244億円の損失に至った。不採算事業を撤退、整理し、経営資源を「デジタル、カスタマイズ、ライフスタイル」などの成長領域へ集中する事業構造改革の方針を公表している。D/Eレシオが0.586倍と増加しているが、深刻な状況ではない。収益性の改善がカギを握る。強化分野の1つ、EC事業は売上高153億円(34%増)と好調な推移だった。また、オーダースーツ業態の「カシヤマ ザ・スマートテーラー」は、規模が小さいものの同21億円(33%増)と2ケタの増収だった。ギフト事業やチャコットなどのビューティー事業を扱うライフスタイル分野は同210億円(62%増)と主力に育ってきている。

アダストリアは、基幹ブランドの「グローバルワーク」や「ローリーズファーム」が復調したこともあり、増収増益を達成した。販管費率が下がり、粗利率が改善した。利益をコントロールできたことが大きい。交差比率は300台に到達した。手元資産も潤沢で、借入金は実質ゼロである。数少ない、健闘した企業である。

良品計画、非衣料商材も健闘

TSIホールディングスは増収したが、営業損失の計上に至った。当初予測では、営業損失が6億円だったが、販管費の抑制効果が表われ、損失幅が縮小した。主力ブランドでは、「ナノユニバース」が121億円(5.9%増)と堅調だったほか、「パーリーゲイツ」が同62億円(7.6%増)と健闘した。「ナチュラルビューティーベーシック」が同78億円(2.4%減)、「マーガレットハウエル」が同68億円(1.6%減)と苦戦した。

良品計画は、増収減益の結果だが、営業・経常利益率が9%台と依然、高い収益性を保っている。国内事業及び既存店の売上拡大がプラスに働いた。「衣服・雑貨」部門が5.9%増と堅調な推移だった。「食品」部門が13.1%増と好調だった。「生活雑貨」は0.1%増とほぼ前年並みだった。非衣料品商材が強みを発揮している。

パルグループホールディングスは増収増益を達成した。EC事業がけん引役になったほか、在庫管理の強化が粗利改善に貢献した形だ。ECの売上高は87億円(27.2%増)と順調に伸びている。バロックジャパンリミテッドは決算移行期のため、純然たる前年比がないものの、増収増益基調にある。国内事業は伸び悩んだが、Chinaを中心としたジョイントベンチャービジネスが貢献した。

(樋口尚平)

主要上場アパレル企業7社、2020年2月期 第2四半期まとめ 苦戦したメーカーが過半数を占める 増収増益は2社にとどまる

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