ティファニー&CO. 、2019年1月期 連結決算
全地域で健闘し増収を達成、経費増で減益に
update: 2019/03/25
TIFFANY & CO.(ティファニー社)の2018年1月期連結決算は、米州やアジア、日本など全地域で健闘し、増収を達成した。利益面では、販管費率が高まったこともあり、減益となった。当期利益は法人税の減額により増益となった。
アジア・太平洋が2ケタ増、日本も堅調な推移
連結売上収益は、44億4,200万米ドル(約4,797億3,600万円、1米ドル=108円で換算)、6.5%増と堅調な推移だった。売上総利益率(粗利率)は63.3%(0.7ポイント増)と改善したが、販管費率も45.5%(2.3ポイント増)と増加した影響もあり、営業利益は7億9,000万米ドル(約853億2,000万円、同)、2.3%減と微減益となった。
税引前利益は、7億4,300万米ドル(約802億4,400万円、同)、2.2%減。当期純利益は法人税額の減少により、5億8,600万米ドル(約632億8,800万円、同)、58.4%増で増益となった。
地域別では、主力の「Americas」(米州)が売上高約19億6,300万米ドル(約2,120億400万円、同)、5.0%増と堅調に推移した。「Asia-Pacific」(アジア・太平洋)が同12億3,700万米ドル(約1,335億9,600万円、同)、13.0%増と2ケタの増収を達成した。「Europe」(欧州)は、同4億9,100万米ドル(約530億2,800万円、同)、2.0%増と堅調に推移した。
「Japan」(日本)ビジネスは、同6億3,100万米ドル(約681億4,800万円、同)、6.0%増と堅調な推移だった。増収を後押ししたのは、日本の消費者及び外国人観光客のニーズがあると分析している(表2を参照)。
財務面は比較的、安定している。商品回転率や交差比率はほとんど変わっていない。手元流動性資金が減少した影響で、同比率がやや低下している。D/Eレシオも正常値と言われる0.3倍に収まっている。通期の売上収益は、1ケタ台前半の増収になる見通しを立てている。
(樋口尚平)