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ケリング、2018年12月期 連結決算
欧米ビジネスが好調、2ケタの増収を達成

update: 2019/02/21

2018年12月期 財務数値一覧(表1)

2018年12月期
財務数値一覧(表1)

「Gucci」や「Yves Saint Laurent」などのブランドを擁するKERING(ケリング)の2018年12月期連結決算は、主力の欧州ビジネスが好調だったこともあり、増収となった。期中に子会社4社の株式を売却し、連結対象から外れたため売上規模は減少したが、増益を達成した。日本のビジネスも2ケタの増収で好調に推移した。

主力ブランドの「Gucci」がけん引役に

当期決算から、PUMA、Stella McCartney、Volcom、Christopher Kaneが連結対象から外れたため、その分が連結業績から除外されている。従って、前期決算との純然たる比較ができないため一部、前年比が空欄の財務数値がある。表1に前期(2017年12月期)の財務数値表を添付しているので、参考にされたい。

連結売上高は136億6,500万ユーロ(約1兆7,081億2,500万円、1ユーロ=125円で換算)、26.4%増。売上高総利益率(粗利率)は74.6%(1.4ポイント増)と改善した。営業利益は37億2,100万ユーロ(約4,651億2,500万円、同)、47.3%増と増益を達成した。税引前利益は35億1,400万ユーロ(約4,392億5,000万円、同)、52.4%増と大幅な増益となった(表1を参照)。

2018年12月期 グループ企業別・地域別売上高(表2)

2018年12月期
グループ企業別・地域別売上高(表2)

ブランド別の売上収益では、主力ブランドの「Gucci」(グッチ)が82億8,400万ユーロ(約1兆355億円、同)、33.4%増と2ケタの増収を達成した。利益面でも、営業利益が32億7,500万ユーロ(約4,093億7,500万円、同)、54.2%増と大幅な増益となり、収益面のけん引役となった。「Yves Saint Laurent」(イヴ・サンローラン)は売上収益17億4,300万ユーロ(約2,178億7,500万円、同)、16.1%増と2ケタの増収だった。「Bottega Veneta」(ボッテガ・ヴェネタ)は売上収益が11億900万ユーロ(約1,386億2,500万円、同)、5.7%減の減収。営業利益は2億4,200万ユーロ(約302億5,000万円、同)、17.7%減と苦戦した(表2を参照)。

日本ディビジョンも順調な推移

地域別の売り上げでは、主力の「Western Europe」(西欧)が44億7,100万ユーロ(約5,588億7,500万円、同)、23.4%増と好調な推移だった。「North America」(北米)は27億400万ユーロ(約3,380億円、同)、31.9%増と同じく健闘した。

日本ディビジョンは売上収益が11億5,700万ユーロ(約1,446億2,500万円、同)、20.4%増で、2ケタの増収を達成した。「EMEA」(東欧、アフリカ・中東)は7億2,500万ユーロ(約906億2,500万円、同)、16.1%増と健闘した。「Asia-Pacific」(アジア・太平洋。日本を除く)は44億2,000万ユーロ(約5,525億円、同)、29.7%増と好調に推移した(表2を参照)。

(樋口尚平)

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