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三陽商会、2018年12月期 連結決算
撤退ブランドの影響もあり減収、損失を計上
EC・通販が健闘見せる

2018年12月期 財務数値一覧(表1)

2018年12月期
財務数値一覧(表1)

三陽商会の2018年12月期連結決算は、撤退ブランドの影響もあり減収となった。利益面では先行投資の増加もあり、損失を計上するに至った。ECや通販など、新規チャネルの売り上げが健闘した。

主力の百貨店が苦戦

連結売上高は590億9,000万円(5.5%減)。撤退ブランドのマイナス16億円や、天候不順などによる売り上げの不振が影響した。売上高総利益率(粗利率)は48.4%(1.8ポイント増)と改善した。下期以降に追加した成長のための投資額が増加した影響で、販管費率が52.1%(2.4ポイント増)と悪化した。

損益面では、販管費の悪化が影響し、営業損失21億7,600万円(前期は営業損失19億700万円)を計上するに至った。経常損失は19億5,000万円(前期は経常損失19億4,100万円)だった(表1を参照)。

販路別の売上高は、主力の「百貨店」が375億5,900万円(7.9%減)と苦戦した。「FB(ファッションビル)・路面店」は68億8,200万円(8.4%減)と伸び悩んだ。健闘したのは「EC・通販」で、53億1,700万円(6.2%増)と堅調な推移だった(表2を参照)。

ブランド別では、「コーポレート」が117%だったが、ほかの主要ブランドは軒並み前年比を下回った。「マッキントッシュ・フィロソフィ」は前年並みの推移だった。「エポカ」は99%とほぼ前年並みだった。「ラブレス」は88%と苦戦したが、下期は復調傾向が強まった。

ECの売上高は53億1,700万円(6.2%増)で、うち自社ECが38億3,600万円(3.0%増)、外部ECが14億8,00万円(17.0%増)だった。比率は自社ECの方が高いが、伸び率は外部ECの方が高い。

今期の事業戦略は「組織構造改革・コスト構造改革・成長戦略の加速」

2018年12月期 販路別・ブランド別売上高(表2)

2018年12月期
販路別・ブランド別売上高(表2)

今期から、決算期を“2月期”に変更する。ファッションブランドを主体にする企業のため、実態に即した決算期だと判断した。同業他社は2月期を採用しているケースが多い。また、今期の事業戦略も公表している。ブランディングとマーケティングの強化を通じて、「プレミアムブランド化」を推し進める。併せて、①組織構造改革、②コスト構造改革、 ③成長戦略の加速の3点を、今期の事業戦略に据えている。

具体的には、①組織構造改革では、事業ユニット制の導入とユニット別の損益責任の明確化を進める。また、営業と販売組織のチャネル別の再編による最適化を推し進める。②のコスト構造改革では、人員の適正化や販売及び設備・システムへの投資を強化する。③の成長戦略の加速では、前述したブランドのプレミアム化に加えて、マーケティングに連動したMDの構築や、新ブランドの立ち上げなどに力を入れる。M&Aなど、資本業務提携も積極的に取り組む。

通期の業績見通しは、決算期の変更があり、2019年1月から2020年2月末までの14カ月の変則決算を想定している。従来の12カ月(1-12月)の通期の業績予想は、連結売上高620億円(4.9%増)、営業利益4億円、経常利益6億円の計画だ。

(樋口尚平)

三陽商会、2018年12月期 連結決算 撤退ブランドの影響もあり減収、損失を計上 EC・通販が健闘見せる

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