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主要上場アパレル関連企業6社、2019年2月期 第3四半期まとめ
天候不順などが影響し、各社で明暗分かれる

update: 2019/01/15

主要アパレル関連メーカー6社、2019年2月期 第3四半期 財務数値一覧(表1)

主要アパレル関連メーカー6社、2019年2月期
第3四半期 財務数値一覧(表1)

主要上場アパレル関連企業6社の2019年2月期第3四半期(3-11月)が出揃った。多くの企業で、天候不順などの影響で店頭売りが苦戦し、難しい決算となった。こうした苦戦を受けて、通期見通しを下方修正する企業も見られる。

秋冬商戦が苦戦傾向に

対象企業は、オンワードホールディングス、アダストリア、TSIホールディングス、レナウン、良品計画、パルグループホールディングスの6社(順不同)。いずれも2019年2月期第3四半期連結決算である。

オンワードホールディングスは、秋冬商戦が低調に推移した影響もあり、減収減益に至った。中核事業会社のオンワード樫山では、「自由区」「ICB」「J.PRESS」などのブランドが増収を達成した。「23区」「組曲」「五大陸」などは前年を下回った。秋冬商戦の不振を受けて、売上高2,431億円(5億円減)、経常利益41億5,000万円(14億円減)と通期の業績見通しを下方修正している。

アダストリアは、微減収減益だった。9-11月の第3四半期は、単体において既存店売上高が3.1%増と堅調な推移だった。基幹ブランドの「グローバルワーク」「ローリーズファーム」が復調した。「ニコアンド」「ジーナシス」が好調を持続した。ウェブ事業も、売上高285億円(14.6%増)と着実に成長している。通期の業績見通しに変更はない。

TSIホールディングスは、秋冬商戦が厳しかったこともあり微増収・微増益となった。販管費率は下がっているが、売上高総利益率(粗利率)も同時に低下しており、利益率は前年同期比とほぼ同水準である。昨年10月に子会社化した上野商会の売り上げが第4四半期から計上される影響もあり、通期の業績見通しを修正している。売上高は1,640億円(40億円増)、経常利益は28億円(17億円減)。

レナウンは減収、損失計上となった。秋冬商戦において、主力販路の百貨店を中心に、コートなど重衣料が苦戦した。棚卸資産(在庫)の増加による評価損の拡大に伴い、粗利率が低下。販管費も増加し、損失を計上するに至った。また、減損損失を特別損失として計上したことで、四半期損失が増加した。通期の業績見通しは変更していない。

良品計画は、増収増益を達成したが、収益性が鈍化した。国内の生活雑貨カテゴリーの苦戦、秋冬物の苦戦が影響した。依然、高い収益性を誇る同社だが、目標数値に未達だったため、通期の業績見通しを下方修正している。営業収益が4,093億円(150億円減)、経常利益が473億円(30億円減)。下方修正を行ったが、利益率が2ケタ台を維持しており、収益性は高い。

パルグループホールディングスは、衣料事業・雑貨事業ともに堅調で、増収増益となった。主力の衣料事業は売上高713億3,300万円(8.4%増)と好調に推移した。出店も堅実に進み、期末の店舗数は953店(出56、退38)と増加した。

(樋口尚平)

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