バーバリーグループ、2019年3月期 第2四半期連結決算
欧州・米州が苦戦し減収、経費削減が進み増益に
update: 2018/12/17
バーバリーグループ(Burberry Group plc)の2019年3月期の第2四半期連結決算は、欧州・米州が苦戦し減収するも、経費削減が進んだことで増益となった。アジア地域は堅調な推移だった。レディスウエア、メンズウエアがけん引役になった。
卸ビジネスが2ケタの減少
グループ全体の連結売上収益は、12億2,000万ポンド(約1,805億6,000万円、1ポンド=148円で換算)、3.4%減の減収となった。売上高総利益率(粗利率)は67.6%(1.6ポイント減)と減少した。販管費率は53.0%(1.6ポイント減)と減少したこともあり、営業利益が1億7,300万ポンド(約256億400万円、同)、36.2%増と増益を達成した。
税引前利益は1億7,400万ポンド(約257億5,200万円、同)、35.9%増と2ケタの増益。四半期利益も1億3,200万ポンド(約195億3,600万円、同)、41.9%増と増益となった(表1を参照)。
販路別では、主力の「Retail」(小売)が売上収益9億4,400万ポンド(約1,397億1,200万円、同)でほぼ前年並みの推移だった。「Wholesale」(卸)ビジネスが同2億5,400万ポンド(約375億9,200万円、同)、18.1%減と2ケタの減収だった。
アジア・太平洋地域が健闘見せる
地域別の売上高では、主力地域の1つである「EMEIA」(欧州・中東・インド・アフリカ)が4億6,200万ポンド(約683億7,600万円、同)、7.8%減と苦戦した。けん引役となったのは、日本を含む「Asia Pacific」(アジア・太平洋)地域で、同4億7,200万ポンド(約698億5,600万円、同)、2.4%増と堅調な推移だった。
品目別の売上高では、主力の「Accessories」(アクセサリー)が4億6,900万ポンド(約694億1,200万円、同)、0.4%増とほぼ前年同期比並みの推移だった。「Womens」(ウイメンズ)が3億6,000万ポンド(約532億8,000万円、同)、2.0%増と堅調。「Mens」(メンズ)が3億900万ポンド(約457億3,200万円、同)、4.4%増と健闘した(表2を参照)。
財務面は安定している。資本回転率はほぼ前年同期比並み。自己資本比率は下がったが、流動性指標は概して悪くない。通期では、主力の「Retail」が合理化と移転の影響で1%減の影響があると見越している。
(樋口尚平)