MENU
TOP > 業界ニュース > 神戸・三宮 ファッションビル「クレフィ三宮」がリニューアルオープン

神戸・三宮
ファッションビル「クレフィ三宮」がリニューアルオープン

update: 2015/04/27

全国2カ所目、 神戸初出店の「こどもビームス」

全国2カ所目、
神戸初出店の「こどもビームス」

安田不動産および阪急阪神ビルマネジメントが運営を手掛けるファッションビル「クレフィ三宮」(神戸市中央区三宮町)が4月25日、リニューアルオープンした。下層階(地階-地上5階)のファッション系フロアにおいて、新規・移転リニューアルを含む11のテナントで再構成した。開業から10年の節目に大規模な改装を実施した。

開業10年目を機に“上質でカジュアルライクなライフスタイル提案型施設”へ

「クレフィ三宮」は2004年10月、阪神・淡路大震災で倒壊し更地になっていた商業施設跡に開業した。延べ床面積は9,241㎡。店舗面積が4,760㎡(約1,442坪)。地下1階、地上8階の9層構造で、地階~5階がファッション系の物販フロアだ(6-8階は飲食・サービスゾーン)。今回の改装は地階~5階の物販ゾーンを全面改装した。

ファッション、 物販ゾーンを全面改装した

ファッション、
物販ゾーンを全面改装した

開業10年目を機に“上質でカジュアルライクなライフスタイル提案型施設”へシフトチェンジした。下層階は1フロアを1-2店舗で占める構造で、各ショップの世界観を重視した。地階と1階は新規出店したセレクトショップの「BEAMS」(ビームス)。「こどもビームス」の全国2店舗目の単独店が東京・代官山に続き、出店した。2階はセレクトショップの「SHIPS」(シップス)が全面リニューアルオープンした。

3階には新たに「URBAN RESEARCH DOORS」(アーバンリサーチドアーズ)が神戸初出店。カフェ「green bar CAFE」を併設したショップは関西初だという。4階は既存店「アディダス ブランドコアストア」「エクストララージ®/エックスガール」「ステューシー」が移転オープンしたほか、新たに「エービーシー・マート ヴァンズ」が出店した。

最新の店舗コンセプトを導入

1階「ビームス」のレディスフロアには 新ブランド「RBS」も展開

1階「ビームス」のレディスフロアには
新ブランド「RBS」も展開

下層階のファッションフロアの主力テナントでは、最新の店舗コンセプト・内装を採用している。地階と1階の大部分の2フロアで展開する「ビームス」は、同商圏内にあった「ビームス ウエスト」が移転し、「ビームス 神戸」としてリニューアルオープンしたショップ。店舗面積は2フロアで470坪。地階をメンズ、1階をレディスと子供で構成する。5月半ばまでメンズフロアにおいて、米国・ニューヨーク発のセレクトショップ「ピルグリム サーフ+サプライ」のポップアップショップを展開する。また、アウトドアが盛んな神戸の立地特性を考慮し、「アークテリクス」「パタゴニア」「スポルティーバ」などシリアス向けのブランドも充実させた。Tシャツをメーンにしたライン「ビームスT」も初登場した。

1階のレディスはカジュアルがメーンで、「Ray BEAMS」(レイビームス)と「BEAMS BOY」(ビームスボーイ)の2ブランドを主体に構成する。また、今春デビューした「RBS」もコーナー展開する。「b こども ビームス」は東京・代官山に次いで2カ所目のコーナーショップ。アパレルをはじめ、シューズや抱っこひもなどの服飾雑貨、母親向けのアパレルやバッグ類などをセレクトした。バギーの親子連れを想定し、ショップ内の通路幅はゆとりを持たせている。

2階の新業態「アバハウス」

2階の新業態「アバハウス」

2階に新規出店した「ABAHOUSE」(アバハウス)は金沢百番街リント店に次いで国内2店舗目。メンズブランド「アバハウス」のショップ展開はあるが、同名を“屋号”にしたショップはなかった。ブランドロゴの“フォント”も従来の角張ったゴシックに替えて、丸みの帯びたデザインを採用している。売り場はメンズブランドの「アバハウス」とレディスブランドの「ルージュ・ヴィフ ラクレ」にセレクト商材を加えた品揃えで構成する。メンズ・レディス共通の内装・フォーマットを作った。

同店の売り場面積は50坪強。手前にレディスを、奥にメンズを、それをつなぐ中央付近にはセレクト商材を配した。メンズ・レディスを同時展開する背景には、カップルや夫婦で買い回るスタイルが増えている昨今のファッションシーンの変化が影響している。ファッションビルの「クレフィ三宮」ではメンズとレディスのハイブリッドが適切だと判断した。幅広い客層を取り込もうという試みだ。メンズではドレスラインを少し絞り込んでいる。「ビームス」同様、ややカジュアルに軸足を置いている。

カップル客を意識したショップ

2階の「シップス」は最新の店舗内装

2階の「シップス」は最新の店舗内装

同じく2階の「シップス」は開業当初から出店しており、10年目を迎えるこのタイミングで全面リニューアルを実施した。オープン当初は暗めの照明で重厚感を出していたが、メンズとレディスの配置を入れ替え、今回は同ショップ最新の明るい内装に改めた。メンズではカジュアル色を強めている周辺店舗と一線を画し、ドレスラインを充実した。

今年40周年を迎える「シップス」。その記念アイテムをメンズ・レディス共に展開するほか、日本製のバッグブランド「アミアカルヴァ」も品揃えする。同店では従来、25-35歳中心だったコアターゲットを、28-40代へと少し上げているという。その代り、若い世代へは、「シップス ジェットブルー」やメンズ・レディス複合型の「シップス ブルーストア」(4月2日、「ルクア イーレ」に出店)など新しい業態で対応する。

3階のカフェを併設した 「アーバンリサーチドアーズ」

3階のカフェを併設した
「アーバンリサーチドアーズ」


3階フロア全面で展開するのが、新規出店した「アーバンリサーチドアーズ」だ。「ドアーズ」業態は神戸発、カフェ併設は関西初だという。店舗面積は172坪とゆったりしている。内装は最新版で、ユニセックスブランド「FORK&SPOON」(フォークアンドスプーン)も展開する。

同ショップの特徴の1つは、各アイテムで集積コーナーを作っている点。店舗中央付近に位置するシューズ売り場は正方形の什器の4面に商材を並べるという新しい陳列スタイルを採った。また、アウトドアが盛んな神戸の立地を考慮し、「スノーピーク」「ミステリーランチ」など関連ブランドも充実させている。

館全体の店舗面積が約1,442坪とコンパクトな規模のため、また周辺にファッション系施設(神戸マルイ、三宮オーパ、神戸ハーバーランドウミエ等)や路面店などとの住み分けを図るために、少し大きな規模で個性派ブランドを導入するという手法が選択されたと予測できる。ちなみに上層階の飲食系テナントは改装されていない。同館の集客力、回遊性がどのように改善されるか、今後の推移が興味深い。                                    

(樋口尚平)

ダンス ウィズ ドラゴン シマセイキ 株式会社デサント ビッグジョン ペガサス かまだプリント株式会社 ドミンゴ ゴールドウイン シキボウ 豊和株式会社 ミズノ株式会社