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グンゼ、児玉和代表取締役社長が母校で講演会
「“ここちよさ”を提供し、GUNZEのブランド価値を向上させる」

update: 2014/07/28

児玉社長の母校で開かれた講演会

児玉社長の母校で開かれた講演会

グンゼの児玉和代表取締役社長が7月17日、母校の大阪府立大学で講演を行った。同校が一般市民に向け公開講座として実施している「関西経済論」の一環で、「経営理念と事業展開~企業価値向上を目指して」と題し、グンゼの歴史と現況が語られた。その折の講演主旨をレポートする。

はじめに、グンゼの生い立ちを説明。1896年(明治29年)に京都府何鹿(いかるが)郡(当時)で創業。郡の是(正しい方針)という意味の「郡是=グンゼ」を社名にした。日本の生糸が世界市場の80%を担っていた時代で、同社も“経糸”に使用される品質の生糸を生産していた。1934年にはストッキングの生産を開始、46年には肌着の生産を始めた。62年にはプラスチックフィルムや不動産事業へも事業領域を拡大した。

児玉和代表取締役社長

児玉和代表取締役社長

現在の主力事業は3つ。肌着関連のアパレル、プラスチックフィルムやエンプラ(OA機器用の部材等)、タッチパネルなどの電子部品を生産する機能ソリューション、スポーツクラブや商業施設を開発・運営するライフクリエイトに大別される。事業の安定的な発展には柱が必要で、そのための多角化だと説明する。関連した事業で新しい分野を開拓・展開。現業が好調な間に次の事業を育成するという考え方だ。

売上規模はルーツのアパレル事業が全体の49%を占めるが、営業利益では機能ソリューション事業が62%と主力である(2013年度の連結売上高は1,424億円)。

目指すべき企業像は、仕事にやりがいがあり風通しのいい会社(従業員満足につながる)、グンゼブランドに誇りあふれる会社(顧客志向)、自分の子供や孫を入社させたい会社(良質経営)というもの。社長に就任した2012年当時、社内でグンゼブランドに対する意識調査を行ったが、愛着はあるが魅力は薄いというものだった。“ゆでがえる現象”に危機感を抱き、再度、コーポレートブランドの強化に乗り出した。

まず、ブランドロゴの統一をはじめ、ブランド憲章やステートメントを策定。社内では研修会を開き、社内報などで発信を強化した。社外では媒体やパブリシティーの活用や“ここちよさ”を追求した商品の開発に取り組んだ。また女性の力を活用すること、CFA(組織横断)型の活動など、組織の活性化・コミュニケーション強化にも取り組んでいる。

その結果、社長就任後2年間の活動で、構成員の意識が変化してきているが、更なる継続的な活動が必要だと考えている。コミュニケーションや組織の風通しを良くすることで構成員の満足度・団結力を高めようとしている。また構成員の家族や友人、知人を通じて当社の好感度を上げることも考えている。

今後も継続的な広報・広告活動で認知度を高めると同時に、お客様に“ここちよさ”をお届けする商品・サービスを通じ、GUNZEのブランド価値向上を目指したい。                  

(樋口尚平)

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