島精機製作所、JFW JAPAN CREATION 2013出展
ホールガーメント横編機「MACH2X123」、
デザインシステム「SDS-ONE APEX3」を展示

update: 2012/11/28

終日、盛況だった島精機製作所のブース

島精機製作所は、先日の「JFW JAPAN CREATION 2013」に出展し、高品質なホールガーメント・ファッションの生産に理想的なコンピュータ横編機「MACH2X123」と、企画デザインから生産・販売までのモノづくり全般をサポートする“All in One”の3Dデザインシステム「SDS-ONE APEX3」を展示した。

「SDS-ONE APEX3」のデモンストレーション風景。
画期的な製品イメージ作成機能が注目を集めた

2日間の会期中、定期的に行われた「SDS-ONE APEX3」のデモンストレーションは毎回、多数の来場者を集める盛況ぶり。画期的な製品イメージ作成機能が注目を集めた。

具体的には、ボディ作成機能、フィッティングシミュレーション機能、ニットや布帛の柄・素材を立体的に貼り付ける機能が3次元で行える。織物・丸編み・横編み関連などのバーチャルシミュレーション、配色検討およびプリントデザインの作成も行えることで、クイックなモノづくりが実現し、サンプル費用の削減にもつながるというもの。

また、カレイドチェックといったテキスタイル柄作成機能および最新のパイルシミュレーション機能も実際、確認できるなど、さまざまな配色機能やバーチャルでの製品イメージ作成機能で、企画業務の効率化や、プレゼンテーション力の強化をサポートする。現物の糸をスキャナ入力し、データベースに登録することで、毛羽立ちなど細部まで再現、よりリアルなバーチャルシミュレーションを実現している。さらに、撚糸、絣、トップ糸などの作成も可能だ。

操作面でもナビゲーション機能があり、初心者でも簡単に使用できる点も魅力だ。今回、会場ではパソコンと大きなスクリーンをつなぎ、バーチャルイメージをわかりやすく解説していた。

婦人服、子供服、小物類などの
ホールガーメント製品を総針編成で編むことができる、
編み幅50インチ（125cm）のコンピュータ横編機「MACH2X123」

もうひとつの展示は、ホールガーメント生産のコンピュータ横編機「MACH2X123」。婦人服、子供服、小物類などのホールガーメント製品を総針編成で高品質に編むことができる、編み幅50インチ（125cm）のコンパクトなホールガーメント横編機だ。

独自に開発したスライドニードルと、i-DSCS＋DTCの連動により、糸に優しく、ゲージレスも拡大。ホールガーメントの編成以外に、前立てやポケットなどのインテグラル編成も可能としている。「i-DSCS＋DTC」は同社が長年の経験とノウハウによってもっとも精度の高いデジタルシステムとして世界的に評価されてきた「DSCS」の性能を極限にまでパワーアップさせた機能で、必要に応じて糸送りと戻しの両方向で給糸張力まで電子制御するアクティブなシステム。ストレッチヤーン、ファンシーヤーン、スラブ糸など編成が困難糸や、カシミアなどのようなデリケートな糸を使用した高速編成が可能になり、より高い品質と生産性を実現する。

（有限会社ビジョンクエスト・田中千賀子）