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阪急百貨店うめだ本店 2期棟が先行オープン

update: 2012/10/25

9階の「祝祭広場」。 大きな集客装置として期待が掛かる

9階の「祝祭広場」。
大きな集客装置として期待が掛かる

エイチ・ツー・オー リテイリング傘下の阪急阪神百貨店が運営する「阪急百貨店うめだ本店」の2期棟が10月25日、先行オープンした。同店の北側に当たる部分で、全フロアの2期棟部分のほか、地階の食品フロアが全面開業した。11月21日に改築工事中の1期棟部分を加え、グランドオープンを迎える。

総売り場面積は8万㎡だが、地上階の南側に当たる1期棟のほとんどで改築工事に入っているため、営業部分は狭くなっている。暫定のフロアマップを見る限り、およそ20%が改築工事中だ。それでも新生・阪急うめだ本店の一端を見ることができる。

1階の婦人服飾雑貨から各フロアに設置された「イベントスペース」が象徴的。糸を紡ぐ実演や、来店客をモデルにしたコーディネートアドバイスなど、顧客との接点の場所に位置付けている。

また、3階には「おしゃれの上級者を対象」にしたブランド編集売り場「うめはんシスターズ」を、4階には「ファッションが好きな働く25歳」を対象にした編集売り場「うめはんジェンヌ」を開設。独自性を追求した。

8階で展開する紳士服洋品では、オーセンティックな商材を集めた。これはトレンド性を求める顧客が多い既存の「阪急メンズ大阪」と客層が異なることを想定したためだ。スーツ、用品・雑貨、カジュアルを揃えるが、ベーシックなテイストのものを主体にした。

10階の「スーク」売り場は文具・生活雑貨をラインナップ。11階はインターナショナルやファッション性の高い子供服ブランドを揃えた。13階の屋上は広場になっていて、レストランがそれを囲むように点在する。

大きなシャワー効果を生むか、「祝祭広場」

白眉は、9階から12階にかけた「祝祭広場」。9階に広場があり、そこから12階までの吹き抜けで、大きな空間が造られている。11-12階の通路やショップからは中央の広場を見下ろすことができ、定期的に開催されるコンサートなどを楽しむことができる。

新しいうめだ本店は地階が2層、地上13層の15層構造。上層階に来店客を導く必要があり、巨大な「祝祭広場」は大きなシャワー効果も期待できる。9階の広場を囲む形で壁面にはカフェが並ぶ。完全に時間消費型の上層階に仕上げている。「モノ(商品)を売るためにコト(情報)を売る(発信する)」(椙岡俊一 エイチ・ツー・オー リテイリング取締役会長兼CEO)というコンセプトを最も強く表現した売り場だ。

11月のグランドオープンまでは一部、仮設売り場や改築工事による閉鎖区画が混在し、それまでは暫定的な営業が続く。

3階の婦人靴コーナー

3階の婦人靴コーナー

3階の「うめはんシスターズ」

3階の「うめはんシスターズ」

4階の「うめはんジェンヌ」

4階の「うめはんジェンヌ」

日本初出店のレディス「トム フォード」(5階)

日本初出店のレディス「トム フォード」(5階)

オーセンティックな商材を集めた8階の紳士服洋品売り場

オーセンティックな商材を集めた8階の紳士服洋品売り場

(ファッションライター 樋口尚平)

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