グンゼ、2019年春夏シーズン
「YG」──“カットオフ”モデルが主力に
update: 2018/09/17
《展示会レポート》
グンゼの2019年春夏シーズン展示会。主力のメンズインナーでは引き続き、「ボディワイルド」「YG」で市場拡大に取り組む。レディスインナーでは、「トゥシェ」や「キレイラボ」において商品のバリエーションを広げている。
18年春夏は堅調な推移
18年春夏シーズンは、相次ぐ天災や天候不順などが重なり難しい商況だったが、メンズ・レディスともに健闘したようだ。メンズでは、腰ゴムのない新しいインナー「エアーズ」が好調なスタート切ったほか、「アディダス」や「アンブロ」などスポーツ系ライセンスブランドのインナーが好調に推移した。
メンズインナーの「YG」では、断ち切り仕様の“カットオフ”アイテムが主力に成長した。アンダーシャツのうち、ベージュ色モデルが70%まで増え、定番商品になっている。19年春夏も“カットオフ”モデルを主体に商品企画を組み立てている。
レディスでは、「トゥシェ」ブランドにおいて、“ブラレット”タイプのアンダーウエアを企画した。3角形カップのブラジャータイプのインナーで、2-3年前から欧米で売れ筋モデルになっている。締め付けが少ないワイヤレスタイプで、若い人を中心に売れている。そのほか、異なるラインの商材――ブラとショーツを合わせるコーディネート提案も行う。採用する色目を選別し、合わせやすさを考慮した。
「キレイラボ」では、「完全無縫製®」、シームレスタイプなどのほか、“カットオフ”モデルにレースをあしらったタイプも企画した。また、新しいラインとして、「ハダプラス」を企画。「完全無縫製®」の布地の接着面を“ドット”で張り合わせたモデルで、より胸のホールド感が増している。
新しい取り組みでは、スポーツテイストを採り入れた「アクティブスタイル」ラインのスマートレイヤー提案。“カットオフ”の素材を活かした、新しい重ね着スタイルだ。厚手のキット生地を開発。縫い目が少なく、締め付けが緩めのため、疲れにくい。着用試験でもエビデンスが取れている。販路はスポーツチャネルを想定している。
(樋口尚平)