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島精機製作所、2018年3月期 第2四半期
主力の横編機が好調、増収・増益を達成

update: 2017/11/02

《財務分析レポート》

島精機製作所、2018年3月期 第2四半期 財務諸表(表1)

島精機製作所、2018年3月期
第2四半期 財務諸表(表1)

島精機製作所の2018年3月期(2017年度)の第2四半期(4-9月)決算は、主力の横編機が好調に推移し、増収・増益を達成した。アセアンなどアジア地域の売り上げが大きく伸びたほか、非アパレル分野ではシューズのアッパー需要も好調だった。為替差益のプラスもあり、経常利益が大幅に増加した。

アジアの需要がけん引役に

連結売上高は355億円(20.1%増)と2ケタの増収だった。売上高総利益率(粗利率)は48.0%(0.7ポイント増)と改善した。販管費率の低下も加わり、営業利益が80億円(46.5%増)と増益を達成した。経常利益は88億円(284.4%増)と大幅な増加。前期の為替差損がなくなり、為替差益が発生したことで上振れした(表1を参照)。

島精機製作所、2018年3月期 第2四半期 セグメント売上高(表2)

島精機製作所、2018年3月期
第2四半期 セグメント売上高(表2)

主力の「横編機」の売上高は295億円(24.5%増)と2ケタ増を達成した。バングラデシュやベトナムなどのアセアン、中国市場の受注が好調で、「SSR」「SVR」などの主力機種の動きが良かった。期中の販売台数は、8,120台(1,183台増)。「ホールガーメント」の編機は、422台(107台増)と増加した。

好調の背景には、欧米や日本におけるファストファッションの需要増、中国市場における比較的価格が高い商材のニーズが高まっていることがある。また、非アパレル分野では、主にランニングシューズのアッパー素材に採用される事例が増えてきた。軽量・フィット性を重視したシューズが売れ筋になっているトレンドがある。

生産の効率化が今後の課題

株式会社島精機製作所 代表取締役社長 島 三 博 氏

株式会社島精機製作所
代表取締役社長
島 三 博 氏

売上比率は海外が90%と主力になっている。日本市場は8%減と苦戦傾向だった。主力アパレルの落ち込みが影響したようだ。部門別では、「デザインシステム関連」が19億円(9.9%増)と堅調な推移だった。この分野では国内のウエートが大きいという。

今後の課題は、「①デザインシステムのプレゼンテーション強化と、②第4四半期(1-3月)に売り上げが集中する“癖”を直し、“機会損失”を減らすこと。効率性を高めていく必要もある」(島三博代表取締役社長)。自社工場では、効率化――クイックで出荷できる体制を構築するべく、投資を進めている。

通期見通しに変更はない。連結売上高730億円(16.9%増)、営業利益150億円(33.2%増)、経常利益150億円(49.4%増)の増収増益を計画している。通期の業績計画を達成すると、過去最高収益になる。

(樋口尚平)

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