MENU
TOP > 業界ニュース > レナウン、2018年2月期 第2四半期 店頭売りが苦戦し減益、効率改善で損失幅は縮小

レナウン、2018年2月期 第2四半期
店頭売りが苦戦し減益、効率改善で損失幅は縮小

update: 2017/10/30

《財務分析レポート》

レナウン、2018年2月期 第2四半期 財務諸表(表1)

レナウン、2018年2月期
第2四半期 財務諸表(表1)

レナウンの2018年2月期(2017年度)の第2四半期(3-8月)決算は、店頭売りが苦戦し減益となったが、効率改善が進んだことで損失幅は縮小した。連結子会社、ジブ・リテイリングが同社の株式売却により、連結対象から外れたことも影響した。通期見通し(減収・利益確保)は修正していない。百貨店流通は苦戦したが、GMS(量販店)やショッピングセンター(SC)、ECは健闘した。

SC、ECチャネルが好調に推移

連結売上高は282億円(3.2%減)、営業損失が23億円。売上高総利益率(粗利率)は46.8%(3.0ポイント増)と改善した。値引率の見直しを進めた結果、粗利率が改善した。販管費率は2.4ポイント上昇している(表1を参照)。

販路別の売上推移は、百貨店メンズが8%減、同レディスが2%減、計5%減だった。GMSはメンズ、レディス共に1%増と堅調だった。SCは16%増と2ケタの増収。アウトレットが20%増、ECは16%増と好調な推移だった。売り上げに占める販路比率は、百貨店が112億円、56.8%と引き続き主力である。堅調だったGMSは31億円、15.9%。好調だったSCは7億8,300万円、3.9%。EC・通販は4億9,800万円、2.5%だった。売り上げが伸びている販路はまだ規模が小さく、今後も伸び代がある市場だ。

レナウン、2018年2月期 第2四半期 ブランド別売上高(表2)

レナウン、2018年2月期
第2四半期 ブランド別売上高(表2)

ブランド別では、メンズ「ダーバン」が21億円(4.9%減)と苦戦した。メンズ「アクアスキュータム」も10億円(12.7%減)と2ケタの減収に至った。レディスでは、「シンプルライフ」が16億円(3.5%増)、「エンスウィート」が15億円(4.9%増)、「エレメントオブシンプルライフ」が11億円(17.7%増)と健闘したブランドが多かった。また、ファミリー向けの「アーノルドパーマータイムレス」が27億7,500万円(8.3%増)と堅調な推移だった。(表2を参照)。

自社ECサイトを筆頭に、ECビジネスが着実に伸びている。第2四半期の売上高は5億300万円(9.5%増)だった。通期では、13億円(23.9%増)を計画している。CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の取り組みでは、今年9月からスマートフォンのアプリケーションを活用したサービスを全ブランドに拡大した。

財務面は比較的、安定している。自己資本比率が60.3%と増加した。商品回転率は0.1ポイント減少したが、粗利率の改善により交差比率が191.9と改善している。手元流動性比率は2カ月をキープしている(表2を参照)。

前述の通り、通期見通しに変更はない。連結売上高660億円(2.4%減)、営業利益2億円、経常利益5億円(232.3%増)を計画している。

(樋口尚平)

JIAM かまだプリント株式会社 ドミンゴ ミズノ株式会社 豊和株式会社 ダンス ウィズ ドラゴン シマセイキ シキボウ 株式会社デサント ゴールドウイン ペガサス MIMAKI ビッグジョン BROTHER