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ファーストリテイリング、2017年8月期 連結決算
海外ユニクロ事業が貢献し、過去最高収益を達成
今期は連結売上収益2兆円台を目指す

update: 2017/10/16

《財務分析レポート》

ファーストリテイリング、2017年8月期 財務諸表(表1)

ファーストリテイリング、2017年8月期
財務諸表(表1)

「ユニクロ」や「ジーユー」を展開するファーストリテイリングの2017年8月期(2017年度)の連結決算は、海外ユニクロ事業が貢献し、増収増益を達成した。売上収益・営業利益・当期利益は過去最高額となった。国内ユニクロ事業は増収・減益だった。

海外は東南アジア・オセアニアが好調

連結売上収益は1兆8,619億円(4.2%増)。営業利益が1,764億円(38.6%増)、当期利益が1,192億円(148.2%増)で、売上額と共に過去最高額を達成した。前年度は利益が軒並み減益したが、今期は各段階でプラスに転じた。売上高総利益率(粗利率)は0.4ポイント改善し、48.8%となった。

部門別では、国内ユニクロ事業が8,107億円(1.4%増)と主力を占めるが、海外ユニクロ事業も7,081億円(8.1%増)と順調に成長を続けている。グローバルブランド事業は3,401億円(3.5%増)と堅調だった。営業利益面では、海外ユニクロとグローバルブランドが増収を達成したが、国内ユニクロが6.4%減の減益となった(表2を参照)。

国内ユニクロ事業は、既存店売上高(EC含む)が1.1%増と堅調だった。上期は暖冬の影響で売上規模の大きい12月度が苦戦した。下期はワイヤレスブラ・感動パンツ・イージーアンクルパンツ・UTなどが好調で、2.4%の増収だった。ECは通期で15.6%増、売上比率が6.0%へ増加した。粗利率の増加が0.3ポイント増にとどまり、販管費が増加した影響で減益に至った。

ジーユーが伸び悩む

ファーストリテイリング、2017年8月期 グループ事業別業績(表2)

ファーストリテイリング、2017年8月期
グループ事業別業績(表2)

プラス成長した海外ユニクロ事業では、東南アジア・オセアニア地区が好調だった。そのほかグレーターチャイナも営業利益が増加した。米国は赤字幅が半減し、欧州は店舗数の増加により営業利益が微減した。全体的に、値引き販売を控えたことで、粗利率が改善した。経費の削減も貢献した。

グローバルブランド事業では、セオリー事業が増益を達成したほか、J Brand事業の減損損失が縮小した。ジーユー事業は、売上収益が1,991億円(6.0%増)、営業利益が135億円(39.0%減)の増収・減益に至った。想定したほどのヒット品がなく、既存店売上高が3.0%減だった。販管費率も上昇したことで減益となった。

通期では、全セグメントで増収増益・過去最高収益を目指す。連結の売上収益は2兆500億円(10.1%増)で、2兆円の大台達成を目指す。営業利益2,000億円(13.4%増)、税引前利益は2,000億円(3.4%増)、当期利益は1,200億円(0.6%増)の計画だ。

(樋口尚平)

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