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LVMH グループ、2017年12月期 第2四半期決算
各部門が健闘し、増収増益に

update: 2017/08/07

《財務分析レポート》

LVMH、2017年12月期 第2四半期 財務諸表(表1)

LVMH、2017年12月期 第2四半期
財務諸表(表1)

LVMH(モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン)グループの2017年12月期第2四半期(上期)決算は、各部門で2ケタの増収を達成し、連結売上高も利益もそれぞれ2ケタの増収・増益に至った。欧州、アジア及び米国が堅調に成長した。

主力の「Fashion and Leather Goods」がけん引役に

グループの連結売上高は、197億1,400万ユーロ(約2兆5,233億9,200万円、1ユーロ=128円で換算)、14.7%増と2ケタの伸びだった。営業利益は35億4,500万ユーロ(約4,537億6,000万円、同)、21.4%増とこちらも2ケタ増を達成した。売上高総利益率(粗利率)は0.5ポイント減少したが、販管費率が1.8ポイント減少したこともあり、収益性が改善した。利益は各段階で2ケタ増を達成し、好調な決算だった(表1を参照)。

地域別では、欧州・米国・アジアが堅調に推移した。売り上げに占める各リージョンの売上比率は大きく変わっていない。アジアが29%(日本を除く)で第1位。期首の26%から3ポイント増加し、米国を抜いてトップに立った。米国が25%(2ポイント減)で続く。欧州(フランスを除く)は9%、フランスは9%、日本は7%だ。日本地区の売上高は、約13億7,900万ユーロ(約1,765億1,200万円、同)、14.6%増と2ケタの増収だった。店舗数は401店(14増)と増加した。

LVMH、2017年12月期 第2四半期 部門別売上高(表2)

LVMH、2017年12月期 第2四半期
部門別売上高(表2)

部門別では、主力の「Fashion and Leather Goods」が売上高68億9,900万ユーロ(約8,830億7,200万円、同)、17.2%増。営業利益は21億9,200万ユーロ(約2,805億7,600万円、同)、34.5%増で、増収増益を達成した。ブランド別では、引き続き「ルイ・ヴィトン」が全ラインで堅調に推移した。「フェンディ」は堅調な成長路線を進めている。新しいコンセプトの小売店出店も続けており、東京・銀座シックスに新店舗を出店した。「ロロ・ピアーナ」も引き続き事業を拡大している。「セリーヌ」は堅調な推移だった。

財務面は安定傾向に

財務面は比較的、安定している。有利子負債が増加し、D/Eレシオが増加しているが、深刻な水準ではない。回転率の異なる商材を総合的に扱っているため、連結の商品回転率は1.3と低い値だが、それでも0.2ポイントの改善が見られた。回転率が低い影響で、交差比率も低い水準だが、その分を粗利率でカバーしている。

売上高総利益率(粗利率)は65.1%(0.5ポイント減)と堅調な推移。利益率は引き続き高い水準を保っており、当面の財務における懸念材料はない、と考えられる。

(樋口尚平)

 

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