TOP > 業界ニュース > 主要上場アパレルSPA企業、2016年度業績まとめ まだら模様の決算、収益拡大が難し...

主要上場アパレルSPA企業、2016年度業績まとめ
まだら模様の決算、収益拡大が難しく
新規チャネル、ECが健闘

《財務分析レポート》

主要上場アパレルSPA、2016年度 財務諸表(表1)

主要上場アパレルSPA、2016年度
財務諸表(表1)

主要上場アパレルSPA企業“8社”の、2016年度業績が出揃った。決算期が1月期~3月期まで異なっているが、“2016年度”という区切りで比較する参考資料の1つになるだろう。概して、既存の百貨店チャネルを持つ企業は苦戦傾向で、直営や海外市場など、新規チャネルを開拓している企業は健闘した。

増収増益は1社にとどまる、減収増益は3社

対象にしたアパレル系SPA企業は、ワールド、オンワードホールディングス、アダストリア、TSIホールディングス、レナウン、バロックジャパンリミテッド、良品計画、ユナイテッドアローズの8社(順不同)。国際会計基準を適用しているワールドを除く7社は、日本会計基準。2月期が5社、3月期が2社、1月期が1社の内訳だ。

ワールドは、減収だったが、構造改革の盛夏で増益を達成した。不採算店舗のスクラップが一段落したが、重点ポイントの地方小商圏マーケットでの出店は増えている。既存店ベースの売り上げは1.6%減と復調傾向にある。強化チャネルのECが169億円(18.9%増)と好調だった。

オンワードホールディングスは、構造改革が進んだ効果で、増益を達成した。主力のアパレル事業が減益に至ったが、収益性に改善が見られる。財務面は比較的安定している。通期は減収の見通し。早期に増収基調へ持っていくことが、当面の課題だと思われる。

アダストリアは、主力の「グローバルワーク」が堅調だった。粗利率が低下し、販管費率が増加したため、減益に至った。「トリニティアーツ」の子会社化に伴う“のれん”の償却が残っており、その分、営業利益が目減りした。中期計画をリニューアルし、2020年2月期には、連結売上高2,600億円を目指す。

TSIホールディングスは、減収したが粗利率の改善で、過去最高益を達成した。ECビジネスが29.4%増と好調だった。財務面は安定しているため、今後はトップライン=売上規模を高めていくことが課題だろう。中期計画を更新し、2022年に売上高2,000億円を目指す。

レナウンは、減収・損失計上と厳しい決算だった。売り上げの約60%を占める主力の百貨店系ブランドの苦戦が大きく影響した。主なブランドでは、「ダーバン」が61億円(7.1%増)、メンズの「アクアスキュータム」が29億円(5.7%増)、レディスの「エレメントオブシンプルライフ」が21億円(6.0%増)と健闘した。販管費率を削減し、収益性を高めることが当面の課題だと思われる。

良品計画は、増収増益を達成した。国内外ともに増収を達成した。主力の1つである「衣料・雑貨」は883億円(6.25増)と好調な推移だった。最も売上規模が大きい「生活雑貨」は1,383億円(12.1%増)と2ケタ増だった。規模は小さいが、「食品」も193億円(16.6%増)と好調だった。商品回転率は微減したが、財務状況は健全で、非常に安定した収益性を保っている。

バロックジャパンリミテッドは、順調な出店により増収を達成したが、国内既存店の苦戦で、減益に至った。上場後、初めての本決算開示。上場による資金調達により、財務面が改善されている。中期計画を策定し、3年後に売上高1,000億円を目指す。

ユナイテッドアローズは、堅調に増収したが、大型店の出店やネット通販への販促費投入などによる経費の増加で、減益になった。ネット通販が202億円(24.2%増)と成長した。下期は全ての事業において、既存店ベースの売り上げが前年比をクリアした。期末の店舗数は360店(22増、16減)。通期業績は、売上高1,538億円、営業利益99億円、経常利益101億円の増収増益を計画している。

(樋口尚平)

主要上場アパレルSPA企業、2016年度業績まとめ まだら模様の決算、収益拡大が難しく 新規チャネル、ECが健闘

グンゼ フジボウ タジマ工業(株) ダンス ウィズ ドラゴン ヤマトミシン製造株式会社 かまだプリント株式会社 TEIJIN シキボウ ミズノ株式会社 PERTEX Elemental ペガサス EDWIN シマセイキ 豊和株式会社 ブラザー工業株式会社 株式会社デサント ビッグジョン ゴールドウイン TOYOBO