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ワールド、2017年3月期(非上場) 連結決算
減収するも、利益面が大幅改善

《財務分析レポート》

ワールド、2017年3月期 財務諸表(表1)

ワールド、2017年3月期
財務諸表(表1)

アパレルSPA大手のワールド(神戸市)の2017年3月期(2016年度)の連結決算は、減収するも、構造改革の効果が表れ、利益面が大幅に改善した。売上高総利益率(粗利率)が0.8ポイント改善したこともあり、営業利益も144億円と増加した。

引き続き、ECビジネスを強化

期末の店舗数は、2,407店(53減)で、不採算店舗のスクラップは一段落した。重点強化している“地方小商圏マーケット”では、反対に559店(53増)と増加している。店舗減の影響もあり、売上高は減収となった。既存店ベースの売上高は98.4%(3.5ポイント増)と復調してきた。

新規チャネルとして強化を進めている「ECビジネス」は169億円(18.9%増)と2ケタの増収だった。今期も引き続き、強化していく分野だ。「ワールドプレミアムクラブ」の会員数は、721万人に達している。

利益の改善は、粗利率のプラス・経費減・退店経費や希望退職加算金などの費用がなくなったことなどによる効果で、効率性が高まったためだ。また、百貨店主体の「アンタイトル」や「インディヴィ」、SCや駅ビル向けの「ザ ショップ ティーケー」「ハッシュアッシュ」などにおいて、商品力を強化した結果、ヒット商品が生まれたことも後押ししているという。

ワールド、2017年3月期 品目別売上高(表2)

ワールド、2017年3月期
品目別売上高(表2)

財務面では、1,000億円を超える有利負債が負担になっている。自己資本比率が増え、D/Eレシオも大幅に改善しているが、抜本的な改革には至っていない。粗利率・商品回転率の増加により、交差比率も増加している。“前売り”の好調を持続して、バランスシートの改善を進めたいところだ。

上山健二 代表取締役社長執行役員は、「(前期からスタートした)中期3カ年計画の2年目で、営業利益が144億円に達するとは想像していなかった。社員の潜在能力の高さを感じている」と決算結果を評価した。

通期の業績見通しは公表していないが、「売上高は若干、落ちると思う」(上山社長)と予測している。既存店ベースでは回復の傾向が見られるほか、利益体質にもなりつつある。今期から移行した“持株会社”制により、レディスやメンズなどの各分野で、「既存ブランド事業の市場最適化」を目指して、収益性を高めようとしているが、具体的な増収策があまり明確ではない。ECや海外市場、新規ブランドなど、新しい伸び代も必要だろう。

(樋口尚平)

ワールド、2017年3月期(非上場) 連結決算 減収するも、利益面が大幅改善

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