BIG JOHN 2017年秋冬
トレンドと穿き心地を両立させたジーンズを提案
update: 2017/04/20
《展示会レポート》
ビッグジョンの17年秋冬展示会が、4/11(火)~14(金)、18(火)~21(金)で行われている。
主力の「コンプリートフリー」は春夏に引き続き、ストレッチ以外の“機能性”を加えたジーンズを打ち出す。今秋冬は裏面を起毛させ、保温性を加えた「コンプリートフリーウォーム」が登場。素材に厚みと起毛させた分、若干ストレッチ性は落ちたものの、通常シリーズと変わらず、穿いた時の動きやすさはそのままに、温かさもあり、快適さは失われていない。
「コンプリートフリー」はスリムテーパードの105、スキニーの305と、元々細身なフィットを打ち出してきたが、新たに305よりもさらに細い「306 アンクルスキニー」が追加された。裾幅13cmと極限まで細くし、メンズを中心に広がっているピタピタスキニーを提案していく。
「ワールドワーカー」はワーク&ミリタリーのアイテムをベースに素材感やフィット感に特徴を持たせ、今の時代に合うキレイな目ワークスタイルへと進化させた。コトンナイロン素材を使用したM51パーカーは、やや大き目のフィット感で今っぽさを出した。初秋は羽織ものとして、冬場はコートなどのインナーに使用できる中綿シャツジャケットが、ライトオンスデニムと撥水透湿性を備えたネオタイプライターで登場。中綿には機能綿ウォームアシストを使用し、シャツの様に着られるデザインがありながら機能性もあるシャツジャケットになっている。
「ビッグジョンM3」シリーズはニットやアウターを充実させ、トータルで提案できるように進化。インディゴ染めのニットやナイロン素材のMA-1をインディゴ製品染めするなど、同社らしいこだわりを感じる試みもされている。
メインブランドである「ビッグジョン」はオーソドックスなスタイルにトレンドである90年代アメカジの要素を加えた、大人のストリートスタイルに合うジーンズを提案。一目見た感じではストリート風に様々な加工が施されたジーンズだが、素材はハイパワーストレッチで穿きやすさも兼ね備えている。
今年でブランド誕生30周年を迎える「ブラッパーズ」は、新世代の美脚ジーンズを打ち出す。210デニールのストレッチファイバーを使用したストレッチデニムと、その特性を生かしたシルエットにすることで、ヒップかた太ももとしっかりホールドしつつ、ひざ下を引き締めるジーンズになっている。
2シーズン目の「ビッグジョン レディース」は50年代風のビンテージスタイルの長めのロールアップと赤耳がアクセントになるジーンズと、80年代のロックカルチャーに影響されたタイトストレートの2つのフィットが追加。古き良きビンテージジーンズのムードを現代風に楽しむジーンズを提案する。
2017年は「BIG JOHN」ブランド50周年という節目の年ということで、児島ジーンズストリート(岡山県倉敷市)に直営店がオープンすることが決まった。4/28(金)にプレオープン、29(土・祝)にオープンの予定だ。店内にはジーンズ1本分を縫い上げるためのミシンを持ち込み、体験コーナーを設ける。
今後は直営店を通じ、お客さまとの接点を持ち、ビッグジョンを知っている人だけでなく、知らない世代や客層を取り込んでいく。
(ファッションライター 苫米地香織)