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The Gap,Inc.──カジュアルSPAのギャップ
2017年1月期 本決算
主力市場の米国が苦戦、減収減益に
財務面は改善が見られる

《財務分析レポート》

THE GAP,INC. 2017年1月期 財務諸表(表1)

THE GAP,INC. 2017年1月期
財務諸表(表1)

カジュアルSPA企業のThe Gap,Inc.(以下、ギャップ社)の2017年1月期(2016年度)本決算は、主力の米国市場および「Gap」(ギャップ)業態が苦戦した影響で、減収減益となった。地域別ではCanadaとAsiaが、業態別では「Old Navy」が健闘した。

けん引役は「Old Navy」業態、アジアでは大幅減

連結売上高は、155億1,600万米ドル(約1兆7,533億800万円、1米ドル=113円で換算)、1.8%減と減収した。営業利益は、11億9,100万米ドル(約1,345億8,300万円、同)、21.9%減と2ケタの減益に至った。日本会計基準の経常利益に該当する税引前利益は、11億2,400万米ドル(約1,270億1,200万円、同)、23.6%減と減益だった(表1を参照)。売上高総利益率(粗利率)は0.1ポイント微増したが、販管費率の増加により、利益が減少した。

連結売上高の77%を占める「U.S.」(米国、プエルトリコ、グアム)が1.8%減と減収になった。「Gap」と「Banana Republic」が苦戦し、足を引っ張った。「Old Navy」は増収を達成し、60億米ドル台に到達した。「Canada」(カナダ)は「Gap」と「Old Navy」がけん引役になり、「Banana Republic」が苦戦した。「Europe」(欧州)は13.6%減で、「Gap」および「Banana Republic」が苦戦した(「Old Navy」は展開していない)。

日本が含まれる「Asia」(アジア)は1.4%増と増収したが、伸び幅が縮小している。業態別では、最も売上規模の大きい「Old Navy」が2.1%増と堅調だった。一方、「Gap」が5.1%減、「Banana Republic」が7.0%減と苦戦した(表2を参照)。

100店を超える閉店を実施

THE GAP,INC. 2017年1月期 部門別売上高(表2)

THE GAP,INC. 2017年1月期
部門別売上高(表2)

期中には、100店を超える閉店を実施した。特に北米・アジアの「Gap」、アジアの「Old Navy」、北米・欧州の「Banana Republic」の閉店が多くなった。特にアジアの「Old Navy」の撤退数が突出している。これは日本市場の撤退分が少なからず影響している。

期末(2017年1月28日時点)の総店舗数は3,659店(30増、113減)。北米の「Gap」は844店(3増、17減)とさらに減少した。北米の「Old Navy」は、1,043店(8増、4減)と増加している。北米の「Banana Republic」は601店(2増、13減)と減少が加速している。「Asia」では、「Gap」が311店(9増、13減)と減少傾向、「Old Navy」が13店(47減)。「Banana Republic」は48店(1減)だった。

大幅な閉店もあり、いわゆる“前売”(店頭売上)は振るわないが、財務面では改善の傾向が見られる。有利子負債の減少、および自己資本比率の増加で、D/Eレシオが改善している。売上高総利益率(粗利率)が0.1ポイント減少した影響で交差比率が悪化した(表1を参照)。

また、米国・フィッシュキルの流通センターの火災に伴う損失や、のれんの償却費用なども嵩んで、販管費率が2.1ポイント増加しており、利益率を押し下げる要因になった。「Old Navy」業態が健闘している間に、「Gap」および「Banana Republic」を回復させることが当面の課題だろう。

(樋口尚平)

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