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財務分析レポート
バロックジャパンリミテッド、2017年1月期 第3四半期
増収、在庫圧縮を進めた影響で減益に

update: 2016/12/26

2017年1月期 第3四半期 財務諸表(表1)

2017年1月期 第3四半期
財務諸表(表1)

バロックジャパンリミテッドの2017年1月期 第3四半期(2-10月)は、増収を達成するも、在庫圧縮を前倒しした影響で減益になった。海外事業および通販が好調で、売上増に貢献した。

成長著しいChina市場

バロックジャパンリミテッドが上場して、2度目の決算開示である。前回は第2四半期の数値だった。前期は財務諸表を作成していない関係で、前年同期の比較ができない項目がある。参考に第2四半期の決算数値を列挙した(表1参照)。

連結売上高は、China市場への出店が順調に進んだほか、新ブランドの展開や取扱店の増加によるセレクトショップおよび百貨店の成長が大きく貢献した。ショッピングセンター(SC)向けブランドも計画通りの出店で、前年同期比を上回った。売上高総利益率(粗利率)は在庫圧縮を前倒ししたことにより、1.4ポイント減少した。その影響で、営業利益が減少した。経常利益は為替差損の発生による影響が大きかった。

株式発行により、純資産および預金が増加した。資産は期首から約100億円増え、期末では387億円になった。棚卸資産は1.9%増でほぼ前年同期比並み。負債は前年同期に比べ6.9%減少した。

国内事業は売上高448億円(1.2%増)と微増したが、客単価の下落や天候不順の影響により計画値を下回った。粗利率は59.3%で前年を下回った。営業利益は33億8,200万円(19.1%減)だった。国内の出店計画は年間平均20店前後の純増を予定している。10月末時点の国内店舗数は360店舗(出47、退23)。

2017年1月期 第3四半期 部門別売上高(表2)

2017年1月期 第3四半期
部門別売上高(表2)

セグメント別では、主力の「SCブランド」が堅調に推移した。「FB/SBブランド」(ファッションビル・ステーションビルブランド)は既存店が苦戦した(表2参照)。なお、ECビジネスは52億円(17.5%増)と好調な推移だった。

海外事業では、中国合弁事業の卸売およびロイヤルティ収入が増え、前年同期比25.4%増(日本円では6.9%増)と好調に推移した。第3四半期までの累計では、卸の売上高が42億5,600万円(27.9%増)。

通期の業績見通しは、前回公表した数値を据え置いている。連結売上高は728億円(5.9%増)、営業利益61億円(2.5%増)、経常利益63億円(4.0%増)の計画だ。今後は、国内の継続した新規出店とスクラップ&ビルドによる収益性の改善を推し進めるほか、ECサイトの事業拡大、中国合弁事業の成長加速に取り組む。特に中国合弁事業では、店舗展開を加速させる。通期では61店増の197店舗に拡大する見通しだ。

(樋口尚平)

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