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財務分析レポート
島精機製作所、ペガサスミシン製造、JUKI、ブラザー工業の第2四半期
各社で業績に差が表れる

update: 2016/11/10

島精機製作所・ペガサスミシン製造・ ブラザー工業+JUKI、 2017年3月期 第2四半期 財務諸表(表1)

島精機製作所・ペガサスミシン製造・
ブラザー工業+JUKI、
2017年3月期 第2四半期
財務諸表(表1)

ミシン、縫製機器の主力上場企業 ── 島精機製作所、ペガサスミシン製造、JUKI、ブラザー工業の第2四半期が出揃った。各社で業績に差が表れた。島精機製作所とペガサスミシン製造が増収・利益を確保したが、JUKIは減収減益と苦戦した。ブラザー工業は連結業績では減収するも利益を確保した。マシナリー(ミシン、産業機器)事業は苦戦傾向だった。

ミシン、産業機器分野は苦戦傾向に

島精機製作所およびペガサスミシン製造は2017年3月期第2四半期だが、JUKIは2016年12月期第2四半期を比較対象とした。ブラザー工業は島精機製作所およびペガサスミシン製造と同じ3月期第2四半期だが、今期から国際会計基準(IFRS)を採用しているため、純然たる前年同期との比較ができない。前期の業績は参考数値として別表(表1)にまとめた。

島精機製作所・ペガサスミシン製造・ ブラザー工業+JUKI、 2017年3月期 第2四半期 セグメント別売上高(表2)

島精機製作所・ペガサスミシン製造・
ブラザー工業+JUKI、
2017年3月期 第2四半期
セグメント別売上高(表2)

島精機製作所は主力の「横編機」が健闘し、大幅な増収を達成した(表2参照)。アジアやイタリアで堅調な推移だった。財務面では、販管費率が大幅に削減できたほか、商品回転率も0.4ポイント改善した。売上高総利益率(粗利率)は0.7ポイント増の47.3%。D/Eレシオもほぼ前年並みである。

ペガサスミシン製造は主力の「工業用ミシン」が堅調な推移だった。チャイナプラスワン──新興の縫製拠点への移設が進み、ビジネスは堅調に推移した。財務面も健全である。商品回転率は0.1ポイント減少したが、粗利率が6.0ポイント改善し、販管費も横ばいのため利益面では軒並み改善した。D/Eレシオも改善している。

JUKIは主力の「縫製機器」が苦戦したほか、「産業装置」が2ケタ減と苦しい推移だった。また、為替差損のマイナス影響も13億円あった。生産コストの削減6億円の効果はあったが、マイナス幅をカバーするに至らなかった。財務面でも改善すべき点が多い。自己資本比率が低いこともあるが、D/Eレシオが2.6倍と高い水準にある。粗利率が下がり、販管費率が増加した。

ブラザー工業は、為替の影響を除けば主力の「プリンティング&ソリューションズ」(3.6%増)と堅調な推移だった。「マシナリー」(ミシン、縫製機器)は436億円(25.0%減、為替の影響除くと18.9%減)と苦戦した。セグメント利益は29億円(66.0%減)だった。今期からIFRSを導入した同社。そのため、前期との純然たる比較は難しい。財務面の数値は比較的安定している。

(樋口尚平)

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