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財務分析レポート
主要アパレルメーカー3社、2016年2月期 第3四半期
期首の減収の影響が後を引きずる

update: 2016/01/27

主要アパレルメーカー3社、 2016年2月期 第3四半期 財務諸表

主要アパレルメーカー3社、
2016年2月期 第3四半期 財務諸表

主要アパレルメーカー(オンワードホールディングス、TSIホールディングス、レナウン)3社の2016年2月期第3四半期決算が出揃った。各社ともに期首3月度の消費増税に伴う駆け込み需要の反動減が大きく影響した。通期も減収見通しである。

オンワードホールディングスは減収減益で、消費増税の駆け込み需要の反動減が大きかった3月度の減収が足を引っ張った形だ。Eコマース事業や、グローバルブランドの「ジョゼフ」「トッカ」が売り上げを伸ばした。基幹ブランドの「23区」「ICB」「自由区」「五大陸」なども堅調な推移だったという。オンワード商事およびチャコットは堅調な推移だった。海外事業は、欧州が中東・ロシア情勢の影響を受け苦戦、北米事業は店舗の整理が進み、業績が改善した。

売上高総利益率(粗利率)は0.8ポイント減の46.9%。販管費率が0.4ポイント増加した影響もあり、利益は軒並み減益になった。四半期利益は、投資有価証券の売却益66億円など特別利益の計上により増益となった。

TSIホールディングスは減収減益だった。不採算ブランドの撤退等で粗利率は0.7ポイント改善したが、システム投資や子会社ののれん償却の負担増などがあり販管費率が増加、減益に至った。四半期利益は、投資有価証券の売却益43億円など特別利益の計上で増益になった。

ブランド別では、ゴルフウエアの「パーリーゲイツ」「キャロウェイアパレル」、ストリートカジュアルの「ステューシー」、「マーガレット・ハウエル」などが引き続き好調だった。業態開発では、「ナノ・ユニバース」で「ナノ・ユニバース フラメント クオレ」を新たに出店したほか、伊・フィレンツェの老舗セレクトショップ「ベルナルド」をイメージした新業態「ジオ ベルナルド」をオープンした(グループ会社のTSIグルーヴアンドスポーツによる)。通期見通しは、秋冬のプロパー商戦の売り上げが計画より下回った影響で、下方修正した。減収増益の見込みだが、利益が10億強減少する。

レナウンは、ショッピングセンターやEコマース事業は堅調に推移したが、主力の百貨店やGMS向けの販売が苦戦し、減収減益になった。粗利率は改善したが、販管費率が増え、減益になった。売上減をカバーするまでには至らなかった。

今期は中期計画の最終年度に当たる。通期の業績見通しは修正しておらず、売上高715億円(1.0%減)、経常利益10億円(45.2%増)の減収増益を計画している。

(樋口尚平)

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