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三井不動産「EXPOCITY」がグランドオープン
エンターテインメント施設を集積した最大のショッピングモール

update: 2015/11/25

三井不動産のフラッグシップに位置付ける 「ららぽーとEXPOCITY」

三井不動産のフラッグシップに位置付ける
「ららぽーとEXPOCITY」

三井不動産が開発した複合商業施設「EXPOCITY」が11月19日、グランドオープンした。延床面積が約22万3,000㎡、店舗面積が約7万1,000㎡。核になる「ららぽーとEXPOCITY」は305のテナントを擁するほか、既存施設では最多になる8つのエンターテインメント館を集積した。

“フラッグシップモール”に位置付ける

「ロフト」。 大型テナントでは幅広い客層を取り込む

「ロフト」。
大型テナントでは幅広い客層を取り込む

三井不動産が手掛けるショッピングモール「ららぽーと」。店舗面積の約7万1,000㎡、テナント数305の「ららぽーとEXPOCITY」は、既存施設の中でも規模が大きい部類に入る。店舗数は「ららぽーとTOTYO BAY」(約460店舗)、「ラゾーナ川崎プラザ」(約330店舗)についで3番目だ。三井不動産の商業施設本部、坂ノ下忍 営業二部長は「三井不動産の“フラッグシップモール”に位置付ける」と説明した。

主要顧客層はファミリー層を想定しているが、8つのエンターテインメント館があるため、「従来型の『ららぽーと』とは異なり、広域に設定している。通常は車で20分圏内、『ららぽーとEXPOCITY』では120万人に該当するが、全国からの来館を期待している」(三井不動産 商業施設本部、小島浩史 リージョナル事業部長)という。

「ビームス」。 セレクト系テナントも多数、出店

「ビームス」。
セレクト系テナントも多数、出店


305店舗のうち、48店舗が関西初出店で、40店舗の新業態が進出している。アパレル系テナントでは、国内最大級の店舗面積で「ポロラルフローレン」が出店するほか、「RHCロンハーマン」や「アバクロンビー&フィッチ」、「ホリスター」など、アメリカンカジュアル系ブランドが関西初出店した。

「アバクロンビー&フィッチ」。 関西初のファッションテナントも軒を並べる

「アバクロンビー&フィッチ」。
関西初のファッションテナントも軒を並べる


そのほか、「ビームス」「ユナイテッドアローズ」「シップス」などのセレクト系テナント、「無印良品」「オールドネービー」「ロフト」「ユニクロ」「ザラ」といった大型店も出店している。スポーツ系テナント――「ゼビオ」「ザ・ノース・フェイス」「アディダス」「デサント」や、ストリート系ブランドショップも集積した。

“体験型施設”を具現化

同施設最大の特徴は、8つのエンターテインメント館だ。水族館の海遊館がプロデュースした新しいコンセプトの動物館「ニフレル」や、「ポケモン」の体験型施設など、その内容は多岐にわたる。大型観覧車など来春に完成する施設も残されており、当面は発信する話題には事欠かない。

小島 リージョナル事業部長は開発の背景・経緯について、「商業施設開発では、かねて“体験型施設”の必要性を指摘されてきたが、ようやく実現することができた。既存施設の中では、圧倒的にエンターテインメント館が多い。この『EXPOCITY』を開発するに当たり、『エンターテインメント施設を造るべき』という所から開発をスタートさせている」と説明する。三井不動産としても、新しい試みが詰まった施設だ。

年間の売上高目標は、施設全体で600億円と控えめな設定。年間の来館者数は、オープン景気が終息した通常時で、1,700万人を想定している。開業時のターゲット設定はファミリー層を主体にするが、時間とともに変化していくことが予想される。大型テナントのターゲット層は幅広く設定している。「ターゲット層の変遷は非常に難しい課題だと感じている。オープン後から、変化するターゲットに対する試みが始まる」(小島 リージョナル事業部長)。

8つのエンターテインメント施設に関心が集まっているが、「ららぽーと」業態の今後を占う意味でも、重要な施設になることは間違いない。三井不動産が自ら、“フラッグシップモール”に位置付けていることでも良く分かる。2年目、3年目の推移も興味深い施設である。                                    

(樋口尚平)

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